自己利益の最大化とグローバル化が結合すると、「外国によく売れるように自国の労働者の賃金を抑える」、言い換えれば「外人からカネを貰うために自国民に我慢を強いる」という観念が強まってきます。植民地経営的な発想です。
その影響が徐々に現実化してきました。
どこまで本当かは知りませんが、このような記事まで出る始末です。
共産主義体制崩壊後の混乱期に、ロシアや東欧の若い女が「からゆきさん」になったことや、昔の韓国がキーセンツアーで外貨を稼いでいたことと変わりません。どんどん落ちぶれる日本の象徴です。
激増する訪日外国人とは対照的に、出国日本人数は1990年代後半から停滞しています。GDPと似た推移です。*1
与野党が競って「身を削る」と連呼し、所得増を妨げる経済政策を続けてきた帰結が「中国人に買われる日本」です。それでも「現実的」な日本人は、自分たちを貧しくする本末転倒な政策を支持して転落していくのでしょう。
- 作者: ピータータスカ,Peter Tasker
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それでも大半の人々はきわめて現実的で、この状況を「しようがない」といって受け入れていた。なにしろ、そうするしか手がなかったのである。