ぼっちでUTMFへ挑む貴方へ

ここ数年、レースへと向かうのは、いつも仲間とワイワイと出かけて行くことがほとんどで、一人で遠征することはなくなりました。先週、一人で北米のレースへの参戦を決めて、レンタカーやら宿の予約をしていると、トレイルランニングを始めた頃の気持を思い出しました。OSJのレースに一人で参戦し、少しずつ力をつけて、自然と仲間のつながりができていきました。仲間は求めれば自然と巡り会えます。ただ、家族との時間や仕事を優先している中で、トレイルランニング歴が浅い方だと今回のUTMFを一人で挑む方もいらっしゃるでしょう。もし、それが初めての100マイルなら不安でしょう、心細いことと思います。

 

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天気予報が二転三転しています。台風の進路と速度によっては、荒天かもしれませんし、晴天かもしれません。気温が読めないと、ウエア、防寒着をどこまで用意するのか、何を背負って、何をデポするのか悩ましいところです。サポートのいる選手ならば、レギュレーションを規定にそって装備し、それ以上のものはサポートに預ければいいだけです。考える必要がないわけです。でも貴方の場合は最後まで悩んでください。それが、貴方の経験値として蓄積されていきます。きちんと装備することは最も重要ですが、その上で軽くする事も必要です。1つ1つの装備を軽くすることは、お金のかかることですが、情報と工夫で軽くすることも可能です。知恵を絞って下さい。貴方だけのオリジナルができるぐらいに。そして最後は腹をくくってください。考え抜いた装備ならば心配は要りません。むしろ多少のアクシデントや悪天候も楽しく感じられはずです。

 

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エイドでは、自分だけの好物を持ってサポートが待っているわけではありません。でもボランティアの笑顔と励ましは誰にでも平等で、そして貴方の頑張る姿に少なからず勇気をもらっているはずです。止める言い訳が100ぐらい頭をよぎります。それを打ち消して前へと進んでください。

 

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©Kenji Hashimoto

 

自力で下山してください。その余力を残してゴールする事がトレイルランニングには必要です。レースは登山よりもある程度コントロールされたエリアで行われていますが、自力下山は山に入る上での最低限の条件です。それができないと判断した時は潔くDNFを決意してください。それ以外の事、脚が痛いとか、胃腸がどうたらとか、全て戯言(たわごと)です。そもそも、100マイルというのは、そういう競技なのです。100思い浮かぶ止める理由を自力下山の基準に当てはめてください。UTMFにエントリー資格のあるランナーなら、正しい判断ができるはずです。そして100思い浮かんだ理由が、全てエイドのトイレに流せるぐらい◯ソみたいなものだと気づいた場合は、もう一度前を向いて走り出してください。

 

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当日、私は選手としてではなく、A4こどもの国からA5富士山資料館の区間をスイーパーとしてUTMFの最後尾を歩きます。できれば、お会いしたくないですね(笑)最後尾から、みなさんがゴールすることを祈っています。一人で参加していても、レース自体はたくさんの人に支えられていることに気づくはずです。そしてその人たちは、みなさんのゴールを願っています。

「ひとりで走ってんじゃねーぞ ! 」- quote by Koji Akuta ( MMA blogger )

 


ぼっちでUTMFへ挑む貴方へ” への6件のコメント

  1. ノンサポートで初参加、初100マイルです。
    頂いた言葉、肝に銘じます。
    そして、笑顔でゴールできるよう頑張ります。
    帰宅するまでがレースだと思っていますので、賢明な判断もします。
    ありがとうございます。

    • 今頃はスタートとして足和田山を下りて樹海にさしかかったぐらいかな。あいにくの天気ですが雨の樹海も神秘的かもしれません。楽しんで下さいね。

    • スタートとして30分くらいで私とMFの最後尾を抜いていくことになるでしょう。ゴールゲートをくぐるイメージを最後まで持ち続けて下さいね。ご健闘をお祈りしています。

  2. 同じクラブの知り合いは多数参加していますが、ノンサポートで初100マイルでした。A7~A8,A8~A9,A9~A10でスウィーパーさんのお世話になりました。どなたかわからないので、代わりに釘嶋さんにお礼を言わせてください。見守ってくださる人がいるということは本当に心強いことです。ゴールできなかったけれどいろいろ勉強できました。

    • お疲れさまでした。今は身体をいたわってあげてくださいね。あのコンディションでそこまでたどり着いたなら他の厳しいと言われるレースでも楽勝に思えるはずですよ。スイーパーは本当に見守るしかないのです。実際に仕事になるのは救護を呼んだり、何かアクシデントが発生した時だけですから。スイーパーの連絡網がありますので、usakoさんのお言葉はお伝えしたいと思います。

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