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英語がいらなくなる?
伊集院光の深夜の馬鹿力っていうジャンクのポッドキャストが大好きなのですが、そこで話題に上がっていた最新デバイスがあったのでそれをネタに喋っていく。
手のひらサイズの翻訳機として注目を集めているのがこの「ili(イリー)」
この端末に喋りかけた言語を即座に希望の言語に変換してくれるというもの。例えば、アメリカ人と話す時にこのデバイスに日本語で喋りかけると、即座に英語に音声翻訳してくれるという優れもの。
©(株)ログバー マニュアルより参照http://iamili.com/ja/
最初の1st.verでは「英語、中国語、日本語」に対応している。
今後、バージョンアップされればさらに多数の言語でコミュニケーションを取ることが可能になる。
これさえあれば、海外の人に話しかけられてもあたふたせずに済む。自分が持っていなくても相手がこの翻訳機持っていれば会話が成立する。
いろんなお店にも数台あるだけで言語の壁を超えたスムーズなコミュニケーションができる可能性も秘めている。(各個人が持つようになるのは、スマホなど携帯電話にこの機能が実装されてからになるかもしれない。)
いずれにしても、コミュニケーションにおける「言語の壁」がより小さくなる可能性は充分にあるのだ。
実機について
©(株)ログバーhttp://iamili.com/ja/
手のひらサイズでマイクのような形。大きな特徴としては3つある。
- インターネット接続不要
- 内臓コンピュータが瞬時に翻訳
- 大音量でクリアな音質・音量
電池持ちなどについての詳細は不明。
でさ、この手の翻訳機ってなかなか上手く起動できなかったり聞き取れずに上手く翻訳してくれないとか問題があるんじゃないかって思ってたり。
僕自身、正直半信半疑ですわ。
でもさ、この動画見たらかなり同時翻訳というデバイスは近未来まで来ているんじゃないかって思う。
IT技術によってこれほどまでにスムーズに英語翻訳ができるようになればなるほど、コミュニケーションの幅が広がっていく。
複雑な文章を瞬時にこれだけのスピードで翻訳できていることにも驚いている。
この動画の外人、どんだけキスしたいんだよ笑 とか思うけど、こっちが言いたいことをこれだけ瞬時に伝えられるようになるってすごくね?
英語の勉強は不要になるか?
現在では小学校でも英語教育が2018年に導入される予定。
英語を勉強してきた僕にとっては、幼いころから英語に親しむことはもちろんいいことだと思う。しっかりと勉強すれば英語にも抵抗のない人たちが増えてくると思う。
しかし、ウエアラブル翻訳機の登場となればそもそも英語を必死で勉強する必要があるのか?
中学校とか高校で英語から逃げ続けてきた人たちも、これひとつで海外の人とコミュニケーションを取れる。
英語?勉強しなくていいじゃん。これ使えばいいんだから。
そうなると教育業界にも天変地位なみの大きな変化が起きるんじゃないか。
今後必要になってくるのは知識をたくさんもつことよりも、より多くの情報や機械をいかに上手く使いこなすかが重要になってくる気がする。
ITの知識も必要になってくるだろう。技術を使いこなすことで自分の力の補強をする。義務教育でどこまでを教育の対象とすべきかは議論に任せる。
とはいえ、「英語は学ぶべき」というのが僕の意見だ。
英語という壁はなくなったとしても、それは一時的なコミュニケーションでの話。
長い時間のコミュニケーションになれば、毎回の一言一言をいちいち翻訳する手間を惜しむだろう。ましてやコミュニケーション自体が待ち時間のない瞬間的なものなんだから、そこに翻訳の時間が入り込むのはストレスが多くなる。
しかし、今後ますます同時翻訳機の性能が向上すれば(僕はスマホでできることを期待している)いろんなところに海外旅行に行く敷居も低くなるし、海外の人とのコミュニケーションも増えるはず。
海外の人と気軽に会話できる、じゃあ何喋る?
海外の人と言語の壁を取っ払って話せるようになったとする。
そうしたら今度は「何を話すか?」が大切になってくる。 海外の人たちが特に日本に来て求めているのは日本にしかない文化や価値観や遊びだろう。
別にこういう固い日本文化を語る必要はないと思っている。
茶道、能、相撲、和の文化、そういうのは実際に体験できるし英語化されているものがほとんどだ。
日本にしかないゲーム、日本にしかないブランド、日本にしかない食べ物、等身大で普段みんながやっていることが海外から人たちにとっては異質で面白いことであるかもしれない。
翻訳機”ILI(イリー)”は、こういう細かい部分までを言語化していける可能性を秘めている。
英語をしゃべれないけど面白いことを知っている一般の人たちが、海外の人たちとコミュニケーションを取れるのだ。これこそがこの同時翻訳機の大きな魅力の一つだと思っている。
しかしながら、英語をしゃべれるだけじゃ意味はないのだ。
英語という言語を使って、何を伝えるか?そうなったときに大切なのはあらゆることの経験値や実体験や知識だろう。
「あなたは何を語ることができる?」
結局、面白い人はどこに行っても面白い。
たとえ、文化による程度の差はあれど様々なことを体験的に知っているひとはどの国に行っても魅力充分で引っ張りだこだ。
僕たちは英語よりも、もっと自分たちに出来る何かを突き詰めていく必要があるのではないだろうか。
グローバル化の本当の意味を考える
グローバル化と言われ続けてきているが、じゃあグローバル化って一体何? というのが僕の疑問だ。
グローバル化=英語がしゃべれること、本当だろうか?
英語が喋れればすべてがグローバル化されるのか、それは間違っていると思う。
確かに英語を使いこなせるだけでチャンスは大きく広がる。
でもそれはあくまでも自分たち日本人からの視点だ。
例えば、僕たちが海外旅行に行って求めるのは「日本語が話せる人」だろうか?それは違うだろう。
現地でしか経験できない食事、文化、雰囲気、現地の人たちとの会話、買い物、イケメンor可愛い子探しなど
そこでしかできない経験や体験、人との出会いが目的のはずだ。
同様に、海外から来る人たちの視点で考えてみる。やはり、彼らが求めるのは英語が話せるかどうかではなく日本の文化ではないか?
そうすると、グローバル化=日本人であること、というのが僕の考えている結論だ。
アメリカに1年間交換留学もしたし、たくさんの失敗や挫折も経験した。
その中の答えは英語を完璧に話せることじゃない。日本人としての日本に関する知識不足だ。
もっと遊んで、もっと日本のいいところを知って、もっとたくさんのことを紹介できるようになる。これこそが真の意味でのグローバル化だと思っている。
英語?ウエアラブル同時翻訳機"ILI(イリー)"がその先を証明している。英語という言語ツールはもう既に崩れつつあるのかもしれないのだから。
さいごに
あと10年もすればさらに言語の壁をスムーズに超えるデバイスが出現するかもしれない。イリーはそんな可能性を見せてくれている。
英語を専門にしていた僕自身としては別に後悔はない。自分の体の一部だし一生無くならない自分のスキルだと思っている。
たとえ機械に全てが変えられたとしても、結局は人と人との面と向かったコミュニケーションだ。それが手ぶらで出来るのであれば僕は英語を学んだことを後悔していない。
とはいえ、同時翻訳機ってすげー便利だなと思う。
もっと日本の知られていない製品や商品が海外に広がっていけばいいと思うし、もっと海外旅行する人たちが増えて社会の価値観が変わっていくと面白いと思う。
これで世界中を旅出来るとしたらまた新しい出会いが広がっていきそうだ。
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