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難民や移民のテント 仏裁判所が撤去認める決定2月26日 9時52分
フランス北部で中東などからの難民や移民がテントを張って滞在し、地元の自治体が住民の生活に影響が出ているとしてテントを撤去する方針を示している問題について、現地の裁判所は、自治体側の主張に沿って撤去を認める決定を出しました。
フランス北部の港町カレーの近郊では、去年の夏以降、イギリスへの入国を目指す難民や移民たちが押し寄せテントを張って滞在するようになり、地元の自治体は住民の生活や地域の経済に影響が出ているとして、先週、立ち退きを求めてテントの一部を撤去する方針を示しました。
これに対して難民の支援団体などが裁判所に撤去の中止を求める訴えを起こしていましたが、裁判所は25日、この訴えを棄却し、自治体側の主張に沿って撤去を認める決定を出しました。
この決定を受けて、フランスのカズヌーブ内相は記者会見を開き、テントで滞在してきた難民については施設で受け入れる方針を示す一方、「経済的な理由で来た不法移民は母国に送り返す」と述べ、難民に当たらない人々は支援の対象から外す考えを強調しました。
難民や移民の支援団体などによりますと、現地には今も3000人以上が滞在しているとみられていて、テントが撤去された場合行き場を失う移民が、今後、撤去を進めようとする当局と衝突する事態も懸念されています。
これに対して難民の支援団体などが裁判所に撤去の中止を求める訴えを起こしていましたが、裁判所は25日、この訴えを棄却し、自治体側の主張に沿って撤去を認める決定を出しました。
この決定を受けて、フランスのカズヌーブ内相は記者会見を開き、テントで滞在してきた難民については施設で受け入れる方針を示す一方、「経済的な理由で来た不法移民は母国に送り返す」と述べ、難民に当たらない人々は支援の対象から外す考えを強調しました。
難民や移民の支援団体などによりますと、現地には今も3000人以上が滞在しているとみられていて、テントが撤去された場合行き場を失う移民が、今後、撤去を進めようとする当局と衝突する事態も懸念されています。
隣国ベルギーが国境管理強化
フランス北部で難民が寝泊まりしている地区の一部撤去が決まったことで、隣国のベルギーは、行き場を失った難民が逃れてくるのを防ぐためとして国境管理を強化しています。
撤去が決まった地区は、ベルギーとの国境から60キロの距離に位置していて、ベルギー政府はすでに24日から国境をまたぐ道路などに300人近い警察官を配置し、検問を敷いて監視を強めています。
ベルギー側の国境近くには、イギリスに向かうフェリーや貨物船が就航する港があり、政府は、行き場を失った難民がこの港を経由してイギリスに渡ろうと大勢押し寄せる可能性があるとして、状況が落ち着くまで国境管理の強化を続けるとしています。
撤去が決まった地区は、ベルギーとの国境から60キロの距離に位置していて、ベルギー政府はすでに24日から国境をまたぐ道路などに300人近い警察官を配置し、検問を敷いて監視を強めています。
ベルギー側の国境近くには、イギリスに向かうフェリーや貨物船が就航する港があり、政府は、行き場を失った難民がこの港を経由してイギリスに渡ろうと大勢押し寄せる可能性があるとして、状況が落ち着くまで国境管理の強化を続けるとしています。