西部
みんな大好き「さくら棒」どうやって作るの?
『さくら棒』は、みんなが知ってる麩菓子。
誰だって子供のころに食べたことがあるんだと思ってた。
生まれも育ちも東京の友人「なにそれ?どんな棒?」
作り方も知りたいし、食べたいし、調べましたワタクシ(Michi)。
どうやら静岡県でしか作られていないらしい。
掛川市横須賀(旧大須賀町)に、さくら棒を作っているおじさんがいる。行くしかない!
『栗山製麩所』に入った瞬間見つけてしまった、お徳用さくら棒。
このサイズだ。私が通った駄菓子屋ではこれだった!(25cmぐらい)
懐かしいなー。駄菓子屋で20円だったな。
数えたら、30本近く入っている。大サービスだよね、さすが工場直売。
どうやって作るのか、今からそれがわかるかと思うとワクワクする。
小麦粉にはグルテンっていう成分があって、それが麩の元になっている。
そのグルテンのカタマリと着色料を、ヘルメット(みたいな機械)の中に入れて、レバーを引く。
すると”グワングワン”と大きな音をさせながら、ヘルメットの中ではグルテンとピンクの着色料
が混ざっていくよ。小さい丸からちょっとだけその様子が見えた。
ヘルメットからでてきた「さくら棒のモト」は「ギフトのハム」みたいになっていた。
お餅のようにも粘土のようにも見えてくる。
この「さくら棒のモト」を適当に、サッサッサッと包丁で切る。
「自称・工場見学マニア」として覚えたこと①【適当=実は職人技】
『栗山製麩所』は創業80余年、さくら棒を作るようになったのは30年ぐらい前。
作業しながらお話もしてくれる、もう体が仕事を覚えているということなんだろうな。
切ったものは、水の中にしばらく浸す。(写真上)
水から出した「さくら棒のモト」を、板の上で両手を使ってコロコロ転がして少し長細くしたら、
両端を持って”びよ~ん”と「ソーセージみたい」にする。(写真上)
さらにもっと大胆に”びよ~ん” 、さっきの2倍ぐらいに伸びた!まるでガムだな。
すでに熱くなっている鉄板の凹んだ部分に沿って、並べていくっていうより貼りつけている感じ。
伸ばすの楽しそう、私にもできそうな感じ。
「自称・工場見学マニア」として覚えたこと②【簡単そう=実は神経使う場面】
作業の途中に接客もしてしまう。
「あるー?」と言いながら、近所のおばちゃんが自分の家のように入ってきた。
「今日は一人暮らしのおばあちゃんとこに行くもんでねー」
なるほど、さくら棒って子どもだけじゃないんだ。お年寄りにもイイおやつになるんだね。
鉄板の蓋を閉めてから約20分後、こんなに膨らんで、お馴染みの「さくら棒」になってる!
外側の甘い砂糖は、完全に冷めてからハケで1本1本塗っていくんだって。
「朝から夕方までずっと頑張れば600本」と栗山さん。
軽~く食べていたさくら棒も、こうやって手間暇かけて出来上がるんだな。感謝。
なんと愛知県からも「さくら棒」を求めてここに来てくれるお客さんがいて、車いっぱい積んで帰るそうだ。
お祭りの夜店でよく見る「長~いさくら棒」を作っているのは栗山製麩所ともう1件ぐらいしかないらしい。
特に「いちご」はここを訪れるか、「赤ずきんちゃんのおもしろ農園」でしか手に入らない。
そうと知ったら早速買って帰ろう。
「よーい、ドン!!」
今夜のアクティビティは「さくら棒食い競争」
思いの外盛り上がる。そしてやっぱり端が人気。
「はしっこがいい!はしっこ!」
親子・兄弟・友達とも楽しめるけど・・・ケンカしないようにね。
※この記事は2011年10月に公開しました。
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