人間の医療においても、10万人全身麻酔をかけると何人かは麻酔薬自体が体質的に合わずに亡くなるケース、麻酔中に亡くなるケースはどうしても存在します。
動物において2008年のイギリスにおける報告では、麻酔をかけた中で死亡率(病気の動物を含む)はイヌ0.05%、ネコ0.11%、さらにウサギにおいては0.73%であったとされています。簡単に言うと1000頭に麻酔をかけると1頭は死亡するということになってしまいます。
そういった、「生き物に対し麻酔をかける」ということに関しての危険性を認識し、術前検査を行い個体の状態を把握して手術のリスクや麻酔事故を最小限に抑えるよう我々獣医師は努めます。
当院では、全身麻酔処置において、基本的には注射麻酔による導入、気道確保のための気管チューブ挿管、ガス麻酔と酸素による麻酔維持、呼吸管理のための自動呼吸装置使用、生体モニターによる心電図、心拍、呼吸などの監視を行います。
麻酔中、心拍や血圧の低下、心停止などの緊急の際も対処可能なよう、手術室には緊急薬を常備しております。 (※ただし、緊急手術や極度の緊張状態や興奮状態のワンちゃんネコちゃんに関しては、通常以外の方法で麻酔を行わざるを得ない場合があります。この場合、麻酔方法や危険性についてはその都度ご説明いたします。)100%安全な麻酔は存在しませんが、大切な家族(ペット)のために麻酔や手術のリスクや事故を最小限に抑える努力を光が丘動物病院では常におこなっております。
大学病院に匹敵する獣医療の提供と、飼い主様に徹底したインフォームド・コンセントしています。
大切な家族でお困りの際には、お気軽に相談ください。