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猫の現象学

わたくしという現象は仮定された有機栽培のひとつのビリギャルです これらは女と呼ばれた過去とかんずる方角からクラウドにテキストデータをつらね 精神や甲状腺の疾患と細菌感染の後遺症といっしょにぐるぐる迷走しながら いかにもたしかに症例として経過観察されつづけるひとりの有機物の塊です 空気を呼吸しながら日々自分なりに新鮮な本体論もかんがえますが それらも畢竟こころのひとつの風物です ただたしかに記録されたこれらのけしきは それが虚無ならば虚無自身がこのとおりわたくしであり 現象をかんじたとおりの心象スケッチです

「東京大学医学部卒の精神科医」に殺意がわいた話

手記>闘病記 It made me feel so bad

殺害予告ではございません

 先にお断りしておきますと、殺害予告ではありません。たんなる大変汚い言葉遣いのエントリです。私は「殺人を犯す気力があるなら自殺を選択する」程度の人間です。

患者として叩きのめされただけです

 ただ、患者としてどこに感情をぶつければ良いのかわからないほど憤慨し落ち込んだ(≒憤慨するような気力が出て来てからの話です)ことがありまして、病院選びは慎重にしたいよねw*1という自嘲を込めて、ここにこれを記したいと思います

まさにこういう気分というmusik

 Zazen Boys - You make me feel so bad - YouTube 

 歌詞 http://j-lyric.net/artist/a04e44a/l00ec91.html

ここ数年の自分語り

 私事ですが、ここ一年程度「抑うつ状態」という診断を受けつつも病名が安定しない状態が続いています。そのため休職を強いられたり退職したり、人生設計の転換*2を余儀なくされております。

 SUPER短い間ではございましたが、(勢いで卒業し&会社員になり&自動的に健康保険に入って)職場の方々に出会えて本当に良かったと思っています。新卒で入社した会社では、初任給が馬鹿みたいに高額だった上忙しくて使う時間もなかったので少々蓄えができました*3

 例えば…キラキラした丸の内OL様たちは、流行の長財布を携え優雅におランチをお召し上がりかも知れません。

 しかし私どもは、おメシ自体いつ食えるか読めず「食えるときに食っとけ」という「ここは夜間救急か毎日緊急オペか」というような感じでございました。ただそれも、今思えば「パンなら成城石井にあるかな」「夜中もコンビニがたくさんあって少し歩けばドンキもあるさ」という大変恵まれた環境にあったことを感謝せねばなりません。*4そんなわけで食事くらいしかお金を使うタイミングがないのと*5、初任給の手取りが突然親の月収超えというのは、金銭感覚がおかしくなるように思いますが、もちろん退職金なんて気の利いた制度はないし所謂「UP or OUT」でしたので、かえって将来を憂慮しボロ・アパートに住み必要最低限の物しか持たず休日はアルコホール浸りの廃人になっていたように思います。

SSRI+非定型抗精神病薬

 ここ半年ほど、あるSSRIを投与上限量服用していた*6ため、今になって躁転を疑うような症状が出ています。が、同時に、抗うつ剤に加えて非定型抗精神病薬を投与されちょうど三ヶ月。躁転といっても急激にテンションが上がる…というより

視覚も聴覚も嗅覚も味覚も情動も統覚も、10年ほど前の「鮮明な、クリアな(=しかし、きっとこれは普通の人には「普通の」)」状態に、

☆戻ったぁ!☆

ように、感じております*7。それと同時に、街ですんなり英語のリスニングができるようになって、びっくりぽんやで!「幻聴かも」と思ったので洋楽のCDをかけて確認したところ、よほどスラングでない限り聴きとれていて一応歌詞カードと比較しても整合性がとれていたので「歌詞カードとCDが幻覚でないと嬉しい」と祈る所存です。

 学生時代は、研究と就職活動に備え、低空飛行すぎるテンションを上げる目的でアルコールやニコチンを必要とし、卒業論文においてはほぼ寝ずに引きこもって研究を続け*8、入社時後間もなくは抗不安薬抗うつ薬とカフェインで対処もしていましたが、最近はそれを辞めてもなお「必要なくなった」という感覚に近いです。 

前駆症状

 ただ、自分のなかの事実として「前駆症状」のようなものがありました。はじまりは中学1年生の頃です。私は常に誰かに監視されているような気がしていて、全クラスメイトに陰口を言われ続けているような気がしていて、それを振り払うかのように過活動気味でした。「キモい」「ムカつく」「寄るな」とか聞こえていたように思います。「こいつらは何だってそんなに人の悪口ばかり言うんだ、死んでしまえ」と思っていたら、ある日トラックにはねられて一名が命を落としました。

 高校生になってからは、自分の部屋の窓からあらゆる魑魅魍魎がこちらを覗いているような気がしました。もちろん何も見えませんが「いっそ何か見えてくれたほうがいい」とさえ思いました。見えないと、相手(?)がどこにいるのかもわからないので、カーテンを閉め切ってヘッドフォンで耳をふさいで、それでもまだ自分の後ろにだれか立っているような気がして、布団をかぶって背中を防御しながら日本史wを勉強しました。相変わらず誰かがうめき、私を呼び、私の考えたことが外に漏れているような気がしました(「サトラレ」的な)。

 大学に入学し、アルコホール過剰摂取により豆腐メンタルを麻痺させ何とか命をつないできたものの、3年次になって人生で最も気分が落ち込み、何もする気が起きなくなりました。俗にいう「スチューデントアパシー」や「アイデンティティ拡散」「ゴミクズ学生」というやつです。あまりに意識が混沌とするので認知症か何かかもしれないと思いました。テレビも見る気にならないし、好きだった音楽を聴いても何も感じないし、すべての感情が平坦になったように思えました。たまたま精神医学の授業を履修してみたところ「統合失調症の患者が見る世界」という旨の動画が、どうも他人事に思えませんでした。同時に、「誰もが、一時的にはそんな経験をする可能性も否定できない」と思いました。

自閉症とのかかわり

 卒業論文の関係で「他我認識」というキーワードで文献をあさるうちに、改めて「自閉症」という言葉を知りました。心の理論の例で記載されている被験者の様子は、読んだ限り母親に酷似していました。母は変わっていた

  • いつも独り言を発していて私が呼びかけても気づかなかったり
  • ひとつひとつは単純な家事でも、同時並行で複数のことが重なると突然パニックになって叫んだり
  • 運転中に何か思い出して怒って突然私を車から下ろしてどこかに行ってしまったり*9

「IQ156って頭のネジが何本か飛んでる状態なのか」と思った。これが我が家のスタンダードであった

最初で最後の初診 〜ハタチは一生モノ。〜

 よくわからないので大学のメンヘラ相談室に相談したら、メンタルクリニックを教えてもらったので早速予約をした。初診なので受診前に30分程度の簡単なテストをした。

 私の生育歴がひどすぎたのか、家庭裁判所の医務室にいた医師をあてがってもらった。わたくしはまるで、鑑別所に連れてこられた非行少女のような気分だった。 

医師「気分の落ち込みが激しいんだって?」

「はい、この数ヶ月」

医師「えーと、大学進学で上京してきたと。大学と専攻は?」

「△△大学の哲学科です」

医師「ほー。哲学?難しいことやってるね。何を読んでるの」

「認識論というか現象学ですが 今はデカルトとカントを重点的に読んでいてこれからフッサール以降を読もうとしています 最近段々文章が読めなくなってきました」

医師「そりゃ難しいからでしょう*10

「そうですけれど…。新聞とか一般的な文章も自分が読んでいる気がしないんです。それから、13歳頃からずっと監視されているような気分です。学生になって親元を離れてわかったのですが、父親の気分の波が激しく暴力的です。地元の病院では心身症と診断されたそうです」

医師「じゃあお父さんをここに連れて来なさい」

「父はいま地元で…。父にこれ以上関わり続けたら、私はもっとおかしくなってしまいます。母は自分で「軽いアスペルガー*11のような感じ」と言っています」

医師「何を言っているんだ、自閉症で働けるわけがないでしょう」

「(共働きで働かないと食えないから働いているんだけど…これが東大医学部の思想か…?いや一般化はしないほうがいいか…)働いているのとちゃんと働けているのは別で…。私には企業の内定があって、これから働かなくてはいけないのです。でもこんな状態では、働くに働けないと思って受診しました」

医師「……君は病気じゃない、世間話はもう終わりにしてくれないか」

「先ほども言いましたが、頭がぼうっとして落ち込んで気力が出なくて考えていることがまとまらないという症状があって診察を受けにきたんです」

医師「もう時間がないから早くしてくれないか、次の患者がいるから」

→「しょうがない」「もっとひどい人が病院に来る」で片付いた。

東大医学部ではそれが流行ってるんですかぁ?

 とはいえ、「私」が「幻覚と幻聴と変な気配」に常に悩まされていて、それが壁となり「最低限の文化的・健康的な学生生活に支障をきたしていた」のは事実だ。ひどく疲れて過眠になったりずっと吐いていたりしたこともあった。

 「大学に進学できたからって、進学したくてもできない人もいるんだから」…なんていうのは、上から目線の相対的評価ではないか…?親のエゴで進学させられることもあるよね。っていうか、「天下の東大医学部だから上から目線じゃなきゃいけない」のか。なるほど

 それは置いといて、「私から見える世界」は「私にとっては絶対」だ。万人が万人そうではなかろうか。知らないけどw 例えば私のように「顔が醜いから外に出てはいけない」と思い込みながらも、それを振り払うように「それでもこうして大学に行かせてもらっているんだから」と既にぼろぼろの自分に、さらに自分で鞭を打って、ギリギリでなんとか踏ん張って授業に出席している…かもしれない。

 私が甘いんだろうけど、仮に「同じ体験をした」としても、鈍感力wの強弱でメンタルへの打撃ポイントは増減するのではないかしら。あるいは自己評価の高低も影響するかも知れない。本当に「元凶が父親だ」としても、説得して精神科へ連れて行ける気力があったらとっくにしているし、そんなのこっちがよくわかってるよマジでw それに私は女だから、腕力でかなうわけがない。当時DVの気配もあった。下手なことを言うとガラスを叩き割られ殴られる…そうだとしても、警察だって介入できるときとそうでないときがあるでしょう

頭ごなしに「しょうがない」とスルーされちゃあ、こっちも致し方ないけど

死ぬ気力も、非行に走る元気もない人間だって、おるんやで 

そんときいっちゃん困ってるのは本人やねんで

二度と会いたくない

思い出して さらにムカついて

You make me feel so bad 

念のためだけど、精神疾患って何ですか?

私は本当に病気なんですか?あなたはお金が欲しいんですか?

まとめ

読み返したら全然まとまってなかったので、結論を追記します。

  • 現在の私の病状は、まだ確定が難しいですが「統合失調症」と「抑うつ状態」が複雑にからみあった状態のようです
  • 可能性として、併せて双極性障害が疑われる一方で、抗うつ剤の長期服用の副作用の可能性も否定できません。一旦抗うつ剤を3/4程度に減薬して様子見
  • 統合失調症の発症は中学生(13〜14歳頃)で、19歳頃まで陽性症状(幻覚、幻聴、妄想など)があり、その後20歳頃から陰性症状(無気力、思考鈍麻など)に陥り、今に至っているのではないか、という仮説*12
  • 初診で早う診断つけろやもっと打つ手があったろう 哲学科なめんなや
  • ちなみに統合失調症陰性症状うつ病双極性障害うつ状態はよく似ているので鑑別が難しいそうです(表題の医師を庇うは白い巨塔w)

*13

*1:現在3院目

*2:ですが私には「人生は自分の手で設計できる!」なんてクリエイティブなアイディアが浮かんだことなど一度もございません。神かよ

*3:ここ「はてなブログ」には、元外資系御OL様や御女性Microsoft社員様がいらっしゃると噂に聞いたのですが、僭越ながら同じくらいには激務(あ、私が仕事できないから仕事に埋もれてただけか)では…と妄想していました

*4:だけれど来社された「お客様」だけは、涼しい顔でお出迎えしなくちゃまずいかなーなんて思っていました。てんやわんやな雰囲気をちょっとでも見せたら最後「なんか危なっかしいなー仕事任せて大丈夫なの?」って思われてしまいそうで、心配でした。その頃毎日お世話になってたおメシ屋さんに「ファンデーションがちょっとよれてますよ鏡見たほうが…」って言われて、化粧崩れに敏感になった。予想以上に自分の顔が見られてるようで「化粧直す時間もないの?」と思われたりもするんだろうかって切なくなったりもした

*5:時間がなさすぎてコンビニorファストフードのときもある

*6:最初の頃は薬を変更しまくっていたこともありすぐには効果が出ず、ちょっと元気になったすきに自殺未遂しました。よくあることらしいですね

*7:ここでは「社会生活」を「存在するもの」として語るために、いったん般若心経や現象学の件はおいておきますが、むしろ般若心経でいう「あるとされているけど空であるもの」が「ちゃんとある」と思えるようになってきたという意味で、私はこの世界に戻ってきたように思います

*8:たため何かの拍子で角膜に潰瘍ができて入院寸前になるも眼帯をしながら論文を書き

*9:当時は携帯電話がなかったので、電話ボックスで親戚に連絡して拾ってもらった

*10:嫌味ですかぁ?

*11:まだ「発達障がい」「ADHD」などといった病名が浸透していない頃だった。私は勝手にそれらの本を読んでいた

*12:だがそれは20歳頃に私が精神医学を独学し素人判断で立てた仮説と同じになってしまうため、けっこう疑わしいような…

*13:本文についての誹謗中傷は言及していただいてもコメントしていただいても構いません