【動画】メッセージの書かれた黒板を取り外す作業員たち=関田航撮影
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 避難指示解除準備区域にある福島県浪江町立請戸(うけど)小学校で26日、復興に向けて町民らに勇気を与えてきた黒板を取り外して移設する作業があった。

 学校の各教室の黒板には、震災後に捜索活動にあたった自衛隊員や警察、消防隊員らのほか、卒業生たちによる励ましの言葉が記されてきた。「辛(つら)い時こそ笑顔で!」「頑張っぺ請戸」。ただ、最近は励ましに関係のない言葉も記されるようになっていたという。

 移設は、被災や避難の経験を後世に伝えようと町が進めている事業の一環。当面は町内の別の小学校の体育館に移され、保管方法などを検討していくという。作業に立ち会った宮口勝美副町長は「5年間のさまざまな思いが詰まっているもの。きちんと残していきたい」と話した。(関田航)