京都のホテル宿泊、外国人35% 稼働率押し上げる
京都文化交流コンベンションビューロー(京都市中京区)は26日、2015年に京都市内の主要27ホテル(7892室)に宿泊した外国人の割合は35・1%だったと発表した。円安やビザ発給の緩和に伴う訪日観光客の急増で3室に1室を外国人が占めた。全体の宿泊客数も押し上げ、各ホテルは年平均90%前後の高稼働率を記録した。いずれも過去最高とみられる。
15年の外国人宿泊割合は14年比6・2ポイント上昇し、全ての月で前年実績を上回った。国・地域別では、台湾が前年比24%増の21万3600人で2年連続のトップだった。中国は2・2倍の18万8千人となり、前回の3位から2位に浮上した。5位の香港を含む中華圏の宿泊客は44万人を超え、外国人宿泊客の5割近くに達した。
外国人の急増で27ホテルの年間稼働率は2・6ポイント上昇の88・9%となった。休日や行楽シーズンはほぼ満室状態だったという。月別では11月の94・2%(前年同月比1・1ポイント低下)が最高で、4月の94・1%(同0・6ポイント上昇)が続いた。
伸び率が最も高かったのは、2月の86・9%(同9・7ポイント上昇)。中国の旧正月に当たる「春節」前後の休暇中に中華圏から訪れた観光客が押し上げた。7月は9・0ポイント、6月も8・4ポイント伸びるなど従来の不需要期も高稼働となり、ビューローは「京都観光のオフシーズンはほぼなくなったと言える」と分析している。
調査は14年に始め、年間実績を初めて前年と比較した。対象は大型ホテルが中心で、客室数は市内全ホテルの約4割を占める。
【 2016年02月26日 22時30分 】