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 宮崎大学は26日、医学部の男性医師がインサイダー取引をしたとして、停職3カ月の懲戒処分にしたと発表した。大学が点眼薬の臨床試験契約を結んでいた製薬会社の株取引をめぐり、証券取引等監視委員会の勧告に基づく課徴金納付命令を受け、医師は課徴金60万円を納付していた。

 大学側の説明によると、2013年3月、製薬会社(東京)と大学が点眼薬の臨床試験契約を締結。臨床試験のリーダーを務めていた男性医師は、同社が臨床試験の中止を決めたことを知り、公表直前の昨年3月9日午後、同社の株800株を売却したという。

 医師は「身内に金が必要だった。軽はずみな行為で深く反省している」と大学側に説明。同大学の丸山眞杉医学部長は「高い倫理性が求められる大学教育職員・医師が、治験に関する情報を私的に利用して違法行為をしたことを深くおわびします」と話した。(佐藤幸徳)