とれいん工房の汽車旅12ヵ月 Twitter

鉄道関係の時事ネタを紹介するブログです。趣味の外縁部に転がっている、生活には役に立たない情報を中心に語ります。廃線、未成線、LRT、鉄道史、遊覧鉄道、鉄道マニア、鉄道本書評、海外の鉄道、マンガ、アニメ...etc。 「鉄道未成線を歩くvol.8 東京の新線構想2030」など同人誌を書泉グランデで販売中。

2009-04-13

katamachi2009-04-13

[]「若者クルマ離れ」がなんで問題なのかよく分からない

 僕が大学生だったのは1990年代の前半である。

 1990年頃から1991年頃はまだ世間は浮かれていた。就職活動は売り手市場だった。大学二年生だった僕も企業さんの見学会と称する青田買いイベントに招かれたこともある。

 学生は誰もマジメに授業を受けていなかった。ある日の午後、収容500人の教室へ行くと、部屋は空っぽだった。僕1人。チャイムが鳴って15分ほど読書して待っていると(当時、講義時間通りに始まることは珍しかった)、教授が現れた。「あれ?」と不思議そうな顔をしている。双方確認すると、確かにこの時間にこの授業は存在する。履修者は1000人ぐらいいるはず。でも、誰もいない。もうサボるムード満々のセンセーに「あんた、単位あげるよ。ここに名前を書いて」と言われその場は散会となった。

 当時、大学キャンパスに行くと、構内は自家用車で埋め尽くされていた。学生たちが自分クルマを買い、それで学内まで乗り付けていたのだ。

 地方大学とか、90年前後に盛んに郊外移転していった私立大なら話は別だが、東京とか京都とか大阪とかでは、日常学生生活をする中で、クルマが必要となることはまずない。

参考2008年頃から顕著になった「日本社会のクルマ離れ」 - とれいん工房の汽車旅12ヵ月

 京都大学教授ネタ話として話していたエピソードを思いだす。

 百万遍キャンパス内に大量のクルマが止められている。外車とか新車もたくさん。高そうなのはみんな現役学生クルマ地方から来たお金持ちの息子さんだから。でも、教官はそんなの買うお金がないんだよね。あっても軽自動車。で、実際に学校へ来ると学生に占拠されて駐車スペースがなくて困ったりする……とのことだった。

 真偽は知らないが、京大ではたくさん立派なクルマを見かけた。僕の行っていた大学では外車こそ見かけなかったが、校内のスペースのあるところは自動車が並んでいた。周囲でも「●●●の新車を買ったぜ」という話をよく聞かされた。

 150万円とか200万円とかいう購入費。そして年間数十万円の維持費。それをどうやって捻出しようとするのだろうか。クルマを持っているとステイタスになるかもしれんけど、それは身分不相応じゃないか。だって本当に必要なときって、月に何度かだけじゃないの。郊外に住んでいる人はともあれ、大都市部ではいらんやろ。とか僕は思っていたし、クルマ自慢する人たちを冷やかしもした。国内海外旅行バイト代を注ぎ込んでいたので、クルマを買いたいとすら思わなかった。僕的には優先順位はかなり低かった。

 いやサークル活動とかするのに、学校終わった後に遊びに行くのに必要だ……というのがマイカー通学の学生たちの主張である。あれば確かに便利だが、どうしても必要だというものでもない。体育会系で資材を運んだりするのにはいるかもしれないが、それも毎日ということではないだろう。とにかく、クルマ大学へ行くというスタイルに憧れていたのだ。

 さすがに駐車車両の数が増えすぎたんで、大阪大学京都大学あたりでは、大学生キャンパス内へクルマに乗り入れるのを制限し始めた。敷地にも限界はある。当たり前と言えば当たり前だ。僕の行っていた大学はその後もしばらく好き放題に駐車できたが、90年代後半になってようやく認可制になった。

 学生を取り巻く環境1992年頃から旗色が変わった。この年はまだ気楽なムードが漂っていた。1993年、僕の同期たちが就職活動を始めた頃には緊縮モードに入った。採用枠が減らされた。金融機関が危ぶまれた1994年阪神大震災のあった1995年。状況は刻一刻と厳しくなる。いつしか大学生はマジメに授業へ出るようになった。いや出ても、そのマジメさは向学心に繋がっているようには見えなかったのだけど、まあそれはそれ。


若者の「クルマ離れ」の原因って、単に若者の数が減ったからじゃないの

 なんで、そんな十数年前のキャンパスライフを書いたかというと、この記事を見たから。

 学生のお知恵拝借−。大手自動車メーカーホンダ東京都港区)の社員明治大学商学部(同千代田区)の教壇に立ち、自動車販売戦略などを考える講義ものづくり戦略」が16日から開講する。世界的な自動車不況の中、「クルマ離れ」が指摘される若者の本音を探りたいホンダ側と、学生社会体験をさせたい大学側の狙いが一致した。

脱“クルマ離れ”へ ホンダが学生のお知恵拝借産経新聞2009年4月10日

 ユニークな“コラボ”が実現した背景には、最近の若者の「クルマ離れ」がある。警察庁統計によると、運転免許保有者に占める若者(18〜24歳)の割合は平成19年に8.7%となり、30年前の約半分に減った。

とかいうのだ。

 この「運転免許保有者に占める若者(18〜24歳)」について、警察庁データを調べてみた。「警察白書」などにある「年齢別、男女別運転免許保有者数」だ。


年齢別、男女別運転免許保有者数

16〜19歳男16〜19歳女2024歳男2024歳女
1997年36.620.587.776.5
1998年37.121.287.376.3
1999年36.621.387.176.2
2000年36.821.887.376.7
2001年35.522.587.477.3
2002年35.522.587.477.3
2003年33.922.286.376.8
2004年32.922.085.876.6
2005年32.221.685.676.9
2006年31.120.985.276.5
2007年29.920.284.976.5

警察庁統計「年齢別、男女別運転免許保有者数」平成16〜19年http://www.npa.go.jp/hakusyo/h20/toukei/t3-10.pdf、他「警察白書」各年など

数字は%。「人口に占める割合」。人口とは総務庁の資料から警察庁が算出したとある

 1996年以前は、「年齢別、男女別運転免許保有者数」があるものの、「人口に占める割合」が示されていないので表からは省いた。

 結論から言うと、総免許保有者の中で「若者」の占める割合は減っているのだろう。でも、若者の数自体が減っている(そして免許非保有者の高齢者も亡くなっていく)から当たり前と言えば当たり前だ。

 あと、この数字から、

  • 16〜19歳の男性免許保有者数の割合は確かに大幅に減っている
  • ただ、2024歳の年齢別人口に占める免許保有者数の割合は、1997年2007年を比べてもさして変わらない

ということができる。

 普通四輪免許の取得は18歳以上(二輪は16歳)。高校から大学にかけての世代、18〜22歳ぐらいで取得する人たちが多いというのは容易に推測できる。

 ということは、高校時代、あるいは大学に入ってすぐクルマの運転をしたいという人は如実に減ってきたのだろう。東洋経済の記事だと、「08年は10%以上落ち込みそうだ」とある免許がなければクルマは運転できない。だから「クルマ離れ」ということになる。


25〜29歳年齢別運転免許保有者数

 次に、2000年前後就職難・不安定就労化の影響を受けた20歳代後半の運転免許保有者数の状況を見てみる。

西暦免許保有者数人口人口うち男性うち女性
19907,300千人8,180千人89.2%95.9%82.3%
19978,7879,49992.597.287.6
20057,6978,46091.093.987.9
20077,2177,79592.696.089.0

 データは「警察白書」各号より。ただ、警察庁ホームページデータは細かく載っている年とそうじゃない年とがあって2000年などのデータは拾えなかった。

 免許を取るべき人が取得済となる25〜29歳のデータを見ると、1997年2007年運転免許保有者は150万人減少している。もちろん、その最大の理由は当該年齢層の人口が減ったから。

 逆に、免許取得済の人の比率は1990年より2007年は3ポイントほど上昇している。バブル期より免許取得者の比率は高くなっているのだ。1997年2007年でも横ばい。


若者クルマ離れ」と言われても、当の若者がピンと来ない

 さあて、ここから何を語ればいいのか。ちょっと分からない。

 クルマを購入することが期待される人口は減ってはいる。「ナウなヤング」=「若者(18〜24歳)」自体の数がこの15年、右肩下がりで減少しているからだ。取得時期が以前より遅れているとは想像できる。でも、20代後半の免許取得率はあまり変わらない。

 そして、東京大阪に住んでると必要性は感じないにしても、就職する資格としてはやはり必須のモノとも言える。逆に、就職や転勤で郊外とか地方に行くと、あるいは家庭を持ったりすると、"車がない"ことは考えられなくなる。地方工場や、郊外型のパチンコ屋やスーパー。そこらには、今でもクルマがずらーっと並んでいるよ。

 免許の取得時期が遅れている→若者クルマ(特に新車)の購入に踏み切る時期はさらに遅れている→だからクルマが売れない

……という悪循環になっている、ちょうどその過渡期にあるんだろう。どこかでまた売上は回復してくると思う。


 ただ、昨年末ぐらいに、はてな界隈で話題となった「不安定就労」→「クルマ離れ」と決めつけるのにも違和感はある。

 このうち「クルマ離れ」については、若者の消費の多様化や、魅力的なクルマの不在といったことが指摘されてきた。だが、昨今の雇用情勢の悪化を見ると、実は「購買力」が大きな問題であることが浮き彫りになる。「クルマなんてとても手が届かない」という若者が増えているのだ。

若者のクルマ離れ、その本質は「購買力」の欠如 派遣など不安定就労社会のツケがきた2009年1月14日

とは簡単に言える。「はてなブックマーク - 痛いニュース(ノ∀`):「若者の“クルマ離れ”を無くすには?」 ホンダが学生のお知恵拝借」でもそうした主旨の発言をする人が多い。

 一見、なにか納得できそうなことが書かれているが、クルマが安くなれば、俺達の生活レベルが上がればもっと売れるようになる……という意見にもまた違和感を抱いている。モノが売れない、モノを買えない理由を経済事情にのみ単純化することへの不可解さと言うべきか。

 本当にクルマが欲しい人たちは、たとえ「若者」であっても、生活を切り詰めながらクルマの購入費や維持費を確保しようとしている。高級車や外車、旧車、最近だと痛車などへの憧れを持つ層もそれなりに存在する。


別に若者が「クルマ離れ」をしてもいいんじゃないの。

 ただ、クルマを保有することへの"動機"を失った層は確実に増えているのだろう。上の産経の記事の中でホンダは「かっこいいクルマを持つことにあこがれる若者』が急減しているというデータ」があると語っていた。

 その根底には、経済的逼迫感があるのは否定はしない。

 また、「ページが見つかりません:イザ!」にあるように、自動車技術の向上で耐久年数も上がった*1新車購入の回転のスパンが長くなった。もちろん経済的な事情からの買い控えもある。


 でも、

クルマ離れ」をしても何が悪いの??

という素朴な疑問もある。

 ナウなヤングクルマを買わなくなった……と言われて、十年ぐらい経つ。複雑に要因が絡み合っている中では、「若者クルマ離れ」の原因を求めることは難しい。というか意味がない。

 現状は、70年代から90年代半ばにかけての「自動車を保有しないと一人前じゃない」的な逼迫感が薄れたと言うべきだろう。見栄でクルマを購入する必要がなくなった。自動車バブルが弾けて、不急不要若者たちが買い控えをして……という姿は、ある意味健全なのかもしれない。

 バブル期であっても、大学生個人には新車を買う財力はなかった。都市部では所有しなければならない必要性も薄かった。当時、みんなが背伸びしていただけである。それが、時を経て、身の丈にあった生活を始めただけである。

 十数年前みたいに、お父様、お母様が子供さんに新車を与えるとか、学生生活費節約してまでクルマを維持すべきだとか、そういう無理無理なスタイルに戻せばいいのかというと、それはまた違うことだ。

 そんな景気の良かった頃の「カーライフ」に戻したい

という自動車関連業界の気持ちとしては理解できる。だが、みんなが横並びでクルマを所有したいというのは、今の御時世では到底無理な話である。それって、クルマの保有がステイタスであると今でも信じられている中国タイインドなど、発展途上国から先進国へと変わっていきたいという願望のある国でしか通用しないイメージだからだ。

 バブル崩壊から15年以上経ち、少子高齢化現実の物となりつつあるこの国で、そのような成長神話を抱くことは難しい。「若者」が消費の選択と集中をする中で、クルマがその対象から弾かれてしまうのも致し方ない。


 あと、業界関係者が「クルマが売れない」と嘆いて、ボヤいて、それが問題点だとあちこちにアピールしているのにも、いい加減、飽きてきた。昨年秋の危機以降、いやそれ以前から、必死ナウなヤングに媚びようとしている。ブランドイメージを上げよう、興味を持ってもらおうという努力は涙ぐましい。今年に入ってから打ち出された高速料金1000円化とか新車購入費の補助なんかも、そうした業界関係者のアピールの「成果」なんだろう。

 自動車産業が「復活」しないと日本経済回復に繋がらないというのは何となく頭では理解できる。

 でもねえ。それって、公共事業枠を拡大してくれないと景気は回復しないよ……と脅しているのか、居直っているのかよく分からないことを主張する自治体土建屋政治家たちと同じ臭いを感じるんだ。アメリカビッグスリーなんかもっと露骨だよね。

 売れないなら、国内向けの販売台数の予測を大幅に減らせばいいじゃないのとか思うのだけど、諸般の事情でそうもいかないらしい。これではもうどうしようもない。


 「若者クルマ離れ」が問題と主張するよりも、若者クルマを持つ動機とは何かということを問い直すことが必要なんだろう。なのに、ナウなヤングにバカ受けなはずのホンダも、

  • 若者が何を考え、どんな車を欲しがっているのか、本音を知りたい」

というレベルでの把握しかしていない。そちらの方が問題だと思う。今のままで、「若者クルマ離れ」と言われても、当の若者がピンと来ないというのも当然のことなんだろう。俺達が貧乏だからクルマが買えないんだ、もっとカネを寄こせ……という単純化した反論に太刀打ちできなくなる。それでは議論は進まない。

 動機を語らずひたすら関係者がボヤき続けているのって、「最近の若者海外旅行に行かなくなった」とか「最近の若者は本を読まなくなった」とか「最近の若者学力が落ちた」とか、他の若者論にも共通する課題だと思うのだけど、それはまた別の話。




追記

 いくつか集めた統計データ

新車登録台数と中古車登録台数の統計データ

  日本自動車販売協会連合会 

西暦新車登録台数前年比中古車登録台数前年比
19993,987,731台92.0%5,464,333台97.7%
20004,095,117102.75,595,746102.4
20014,059,04699.15,532,79398.9
20023,966,09397.75,363,38696.9
20034,027,315101.55,322,76799.2
20043,962,23298.45,252,04698.7
20053,928,35199.15,235,59299.7
20063,715,88794.65,029,68896.1
20073,433,82992.44,571,48590.9
20083,212,34293.54,298,08694.0

 元資料を見ると、2008年8月が急激に落ち込み、その後11月は前年同月比27%、12月23%減とガタガタになっていることが分かる。

 ただ、2000〜2005年は前年比98〜103%をキープしていた。新車中古車2006年の段階で減少が目立っているし、なにも2008年下半期の景気悪化だけが登録台数減の原因ではないとも想像できる。

自動車保有台数の推移(軽自動車を含む)

  自動車検査登録情報協会

西暦 保有台数
1985年 27,038,220台
1990年 32,937,813
1995年 42,956,339
2000年 51,222,129
2005年 56,288,256
2006年 57,097,670
2007年 57,510,360
2008年 57,551,248

 日本国内自動車の保有台数。トラックバイクを含めたら79,080,762台(2008年)。この中古車新車既存車を足した保有台数レベルでは、2000年に初めて5000万台を突破し、その後も微増傾向にある。ただ、2008年は前年比4万台増と、それまでよりかなり落ち込んでいる。まあ、これじゃあ、新車中古車も売れないわなあ。

*1自分の車は20年目に突入した

ヒトラーのしっぽヒトラーのしっぽ 2009/04/14 12:57 確かに、大学時代には3/4人は車を何らかの形でもっていたようね。1/2人は自分専用の車を持っていた様な気がする。求めるものが変わった、ともいえるのかなあ。エコ、だとかはあんまり感じているわけではないと思う。経済的には、新車が売れず、車の台数自体が減少すれば、いまや車の生産・修理・点検・備品・ガソリンなどと車に関わる経済活動は大きなウェイトとなっており、莫大な経済沈下をきたすと想像できる。公共工事もそうであるように、車にかかわる経済活動だけを持ち上げる必要性はないように思える。より有効な分野に経済拡大をすすめるべきだと思う。太陽光エネルギーとか。
うちの車は、僕が大学5年の時にバイトでかった車、1997年式でまもなく14年、何にもトラブルなく快調なので、まだまだ乗ろう!と思っています。

katamachikatamachi 2009/04/15 00:23 僕が学生時代はみんな○○というメーカーの△△がいいとか、何とか、そんな話題ばかりしていましたね。鉄道マニアの自分としては全く知識はないし、関心もないし、どーでもいいやあと話の輪には加わらなかったんだけど、なんであんたなクルマの所有熱が高かったのか今に及んでもよく分からない。やはり、ただ浮かれていただけなのかな。

でも、今の自動車業界の「若者のクルマ離れ」に対する恐怖ってなんとなく理解はできる。ホント、今の高校生とか大学生とか、クルマに興味がないからなあ。それをどうすればいいんだろうという疑問に対する答は簡単に見つからなさそう。ヨーロッパ的な環境問題、都市問題からの自動車使用の抑制……とは違う角度からの需要減だもんね。

14年目か……なかなか長持ちしているね。自分のは20年目。勝った!!!(何に?)
ちなみに、乗っているのは、クルマ嫌いの僕がバブル期に唯一気になった車種です。クラリスの乗っていたシトロエン2CVに何となく似ているというただそれだけの単純な理由なんですが……

つきのわぐまつきのわぐま 2009/04/16 23:21 私は阪神大震災の時に大学3年でしたが(一浪)、学校の敷地が狭かったこともあって(猫の額ほどの駐車場しかなかった)、クルマ通学する学生はほぼゼロでした。遠くから来る人はバス、アパート住まいの人は自転車、徒歩が普通でした。ゼミの同期5人のうち2人は中古車、1人はバイクを持ってましたが、通学には使ってませんでしたね。地方の中流層の子息が集まるような大学だったので、どちらかと言えば質素な暮らしをしている学生が多かったです。

若者にクルマが売れない件についてですが、やはり“若年層の人口が大幅に減少した”影響が大きいでしょうね。中高年の経済評論家や学者、マスコミ関係者の中には、年齢間の人口格差がどれほど大きいかを理解していない連中が結構居るので、私達の世代(30代)なら直感で理解出来ることがどうもピンと来ないようです。所得や趣味嗜好の変化の影響もあるとは思いますが、人口格差ほど大きくはないと思います。事実、豪勢で派手なバイクに乗っている20代前半の若者を多く見掛けますしね。

以前、若者のクルマ離れについて指摘した記事があったので貼っておきます。
http://www.data-max.co.jp/2009/02/post_4465.html
この記事では「若年層の人口減少」と「若年層に占める給与所得者の比率低下(=購買力不足)」がクルマや住宅の購入者減少をもたらすと指摘しています。クルマのみならず不動産もヤバイと言うことですね。

それにしても、若者のクルマ離れを声高に叫ぶのであれば、マスコミや自動車業界は“実際に若者に売った台数の推移”(最低でも20年分)を公表して欲しいものです。憶測や曖昧なアンケート結果でお茶濁し記事を書かれても、情報武装した今の賢い若者達(30代以下)は誰も相手しないでしょう。

katamachikatamachi 2009/04/18 19:32 キャンパス内の路駐はあちこちで問題になっていますね。そのあたり、私立は徹底的にコントロールしていたと記憶していますが、ルーズな大学もありました。うちの大学の構内や周辺道路は学外の人も勝手に駐車していたもんなあ。

>若者にクルマが売れない件についてですが、やはり“若年層の人口が大幅に減少した”影響が大きい

のは紛れもない事実。減ったんだから仕方ないじゃないのとそこは諦めの気持ちから次の手を打てばいいんじゃないかとも思いますが、どうなんでしょう。

あと、先日、東北のある私立大の研究者が若者のクルマ離れについて言及した文章を読んだのですがそれも興味深かった。近年、若者の死亡事故が十数年前より減っていること(数だけでなく人口比でも)、スピード違反での検挙率が落ちていること、そのほかいくつも事例を掲げていました。いま手元にないんで説明できないですけど、また機会があれば紹介します。

「“実際に若者に売った台数の推移”(最低でも20年分)を公表して欲しいものです」は同感。販売店の"印象"だけで語られても問題は共有されにくいですよね。若者にも、かつて若者だった人たちにも……

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