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数々の失敗から恋愛について学んだ大切なこと
自分はデートの相手として魅力的じゃないなんて、誰だって思いたくありませんよね。また、恋人との関係がうまくいかなくなったとき、悪いのは自分だとは、なかなか思えないものです。今回は、数々の失敗を通して、私が恋愛について学んだレッスンを紹介したいと思います。
相手に与えられるものを持っていること
私たちは、ごく若いうちから、パートナーに何を求めるのか考えておくようにと言われます。相手に求める条件を書き出し、そのすべてを満たす人を探しなさいと言われるのです。ところが、誰も私に教えてくれなかったことが1つあります。それは、相手も同じように自分を品定めしているという事実です。パートナーを求めるなら、相手が言わずもがなで発している「なぜ私はあなたとデートすべきなのかしら?」という質問に答えられなければなりません。
高校に入ったばかりのころ、私はこのことをまったく理解していませんでした。自分のことをおもしろくてイケてる人間だと思っていて、女の子はみんな自分とデートをしたがるはずだと思い込んでいたのです。ですので、デートの誘いを断られたとき、信じられない気持ちがしたものです。女の子たちが、私とデートをしたくない正当な理由を持っているなんて、夢にも思わなかったのです。(もっとも理由など必要ないのかもしれません。それについては後ほど話します)。
誰かをデートに誘おうとするとき、その人があまりに魅力的に見えるあまり、「自分は相手に何を与えられるんだろう?」と不安になったりします。当時の私(と、おそらく多くの男子高校生)には、デートを断られる理由がいくらでもありました。私はしつこい性格でした。人の言動をすぐに勘ぐりました。清潔とはとても言えない外見でした。さながら欠点の見本市といった様相でした。また、こうした客観的な欠点がなかったとしても、主観的な理由でデートを断られることだって普通にあります。単純に、私はその子のタイプじゃなかったのかもしれません。その女の子はアーティストタイプの男性が好きで、私はガリ勉タイプだったからかもしれません。いくらあなたが、2人はお似合いだと思っていても、相手はそう思っていないかもしれないのです。
ずっとあとになってようやく気づいた大原則があります。誰かとデートをしたいなら、デートをしたくなる人間になれということです。自分自身に関心を向けてください。服装に気をつけてください。心から楽しめる趣味を持ってください。新しい友人を作ってください。週に2回はシャワーを浴びてください。あなたが自らに投資し、自信に満ちあふれた人間になるほど、周囲の人もあなたに惹きつけられていきます。あなたにめぼしい魅力がなく、ただ「超最悪ではない」だけなら、とてもデートしたい相手とは思われないでしょう。また、万人に受ける必要はないことも頭に入れておいてください。世の中には、あなたの興味を惹かない人がたくさんいるのと同じように、単純にあなたに関心を持たない人がたくさんいるのです。あなたが自分にどれほど自信があっても、それは変わりません。この事実から、私が学んだ次のレッスンが導かれます。
拒絶をいさぎよく受け入れる
かつての私は、自分のことを誰もがデートしたがる人間だと思い込んでいたので、なぜ何度も断られてしまうのか理解できませんでした。でも、みんなそうだと思います。相手からデートを断った理由を詳しく教えてもらうなんてことはありませんから。愚かだった私は、拒絶されていることを受け入れず、なにかの間違いだと自分に言い聞かせてしまっていました。恋愛ドラマはたいてい、女が男を拒絶するところから始まり、最高の恋愛へと発展します。そんなドラマばかりを見て育った私は、拒絶を受け入れずしつこく食いさがることを、気持ち悪い行為だとは思っていなかったのです。それどころか、チャーミングなことだとさえ思っていました。
しかし、そこから恋愛に発展することはありませんでした。私は同じ相手に何度も何度もアタックしました。そうして、良い友人関係を次々と壊していったのです。私が抱えていた根本的な問題は、相手にNOという権利があるのを完全に無視していたことです。相手が私に興味がないとはっきりと表明したときでさえ、私はその答えを決して受け入れませんでした。そのことだけを見ても彼氏にしないほうがいい人間であることは誰にでもわかります。デートの誘いの「NO」を受け入れようとしない男が、ほかのどんな結論を受け入れてくれるでしょうか?
拒絶を受け入れることは、弱さでも恥でもないことを理解すべきでした。デートを断るのに、その正当性を弁明する必要などありません。また、同じ人を何カ月も何年も追いかけ回すのは、とても愛の表現とは言えないものです。それはただの迷惑行為であり、あなたが思っているよりずっと早く、相手を苦しめ始めることになります。若い男の多くは(若くない男も)特にこのことを理解していません。基本的に男の子というものは、「追い求める人間」「粘り強い人間」になるように育てられるからでもあります。しかし、あなたとはデートしたくないという相手の結論を受け入れられない人間が、あと何回アタックしても結果が変わるとは思えません。
拒絶をいつまでも受け入れないのは、もったいないことでもあります。拒絶を受け入れることはある意味で解放でもあるからです。拒絶を普通のこととして受け入れられれば(恋愛ではよくあることで、あなたが敗者であることを意味しない)、すっきりと次に進めます。つまり、ほかの選択肢を探しに行く自由を得るのです。たった1人の人間(すでにあなたにNOと言った相手)がYESと言うのを待ち続けているとしたら、あなたは自分の幸福をその相手に委ねてしまっているのです。拒絶を受け入れれば、幸福の主導権を自らの手に取り戻すことができます。
嫉妬の感情は、相手よりもあなたについて多くを語っている
高校を卒業して初めて彼女ができたころには、私は身ぎれいになり、楽しめる趣味も持っていて、少しは自分に自信がもてるようになっていました。それでも、不安にさいなまれることが多々ありました。あるダンスイベントでのこと、彼女が昔の彼氏と踊るのを見ていた私は、激しい嫉妬の感情に襲われました。私の知る限り、彼女は何ら不適切な行為はしていませんでした。でも、彼女が元彼と踊るのを見て、悲しくていたたまれなくなったのです。そして、彼女に、もう彼と踊らないでくれと詰め寄りました。
彼女は即座に、だったら別れましょう、と言いました。それはまったく正当な要求でした。当時の私にはわからなかったのですが、私が彼女にした依頼は、とてもささやかなお願いとは言えないものでした。私は、彼女が友人と何をするかよりも、自分の嫉妬の感情のほうが重要であると暗に宣言していたのです。彼女がしていたのは浮気行為などではありませんでした。それどころか、ほんの少しじゃれ合うことすらしていませんでした。ただ、ダンスをしていただけです。私は、自分が不安を感じたというだけで、彼女の行動をコントロールしてもいいと決めつけていたのです。
私の嫉妬が指し示していたものは、彼女の意図がどうであったかというよりも、私がどれほど大きな不安を感じたかということでした。嫉妬を感じたからといって、自分が正しい立場にいるとは限らないということを理解するのに、長い時間が必要でした。ほかの感情と同じく、嫉妬も何か問題があることを示すサインになります。嫉妬の感情が指し示しているのは、不安かもしれないし、2人の信頼関係に問題があるということかもしれません。あるいは、あなたが相手を過剰にコントロールしたがっているだけなのかもしれません。私がすべきだったのは、相手の行動を変えようとする前に、自分の嫉妬をよく観察して、そこにある本当の問題が何なのかを理解しようと努めることでした。
こうした意識を持てば、嫉妬の感情も優れた診断ツールになります。嫉妬を調べれば、自分が何を恐れているのかがわかります。彼女がボードゲームに熱中していても私は嫉妬を感じません。2人ともゲームが大好きですから! 一方、彼女がイケてる友人と会って盛り上がっているのを見ると、嫉妬を感じます。つまり、私が脅威を感じるものと、感じないものがあるということです。
また、脅威を感じるからといって、それが本当の脅威であるとは限らないことにも注意が必要です。嫉妬の感情を掘り下げれば、あなたが何を恐れているのかがわかってきます。隠れていた問題が明らかになれば、その問題に直接取り組むことができます。恐れていたことが現実だとわかった場合でも(本当に浮気されていることもある)、相手を責める前に、自分の感情をしっかりと吟味することで、自分の何を変えるべきだったのか、また、次はどんな相手を探すべきなのかを学ぶことができます。
問題を1人で抱え込んでいても誰の得にもならない
恋愛では何度も取り乱すことがありましたが、まったく進歩がなかったわけではありません。いつしか、感情を表に出す前に少し我慢できるようになりました。すぐに決めつけたり、相手をコントロールしたりしようとはしなくなっていました。とはいえ、こんどは逆の方向へ行き過ぎてしまうようになりました。自分が抱えている問題を表に見せないようになっていったのです。
感情的になることは少なくなりましたが、ただ抑えこんだだけとも言えました。私は腹がたったり、不快な気持ちが湧いたりすると、すぐにその感情を飲み込んでしまいました。もっと悪くすると、もっともらしい理屈をつけて自分を無理やり納得させることもありました。最後には、相手が間違っているとは絶対に言わないような人間になっていました。とはいえ私は聖人君子ではありません。ときどき爆発して、戸惑うばかりの彼女をいきなり責め立てることもありました。また、もう関係は終わっているのに、いつまでも別れずにいるときもありました。私も彼女も別れようとは言い出しませんでしたが、自分たちも周囲も、もう私たちの関係がうまくいかないことはわかっていました。
問題を1人で抱え込んでいても、得をする人は誰もいませんでした。私がすべきだったのは、本当の問題が何なのかを見極め、それを建設的なやり方で話し合うことでした。あるときから私は、最初に感じた感情を(すぐに表現するのではなく)時間をかけて吟味するようになりました。隠れていた問題が何なのかが理解できると、喧嘩腰ではなく冷静に話し合うことができました。
よく言われることですが、問題に触れないからといって、問題が消えるわけではありません。むしろ、黙っているほど事態は悪くなります。2人がどんなに安定した関係でも、どちらかが問題を抱えたときには相手にそのことを正直に伝えるべきなのです。楽しい話し合いになるとは限りませんが、問題がさらに悪化するのを防ぐことはできます。
抱えている問題を正直に口にするようになると、それが別れにつながるケースも出てきました。私は別れを拒絶と同じくらい恐れていましたが、大きな目で見れば悪い結果とは言えないものでした。別れた彼女が良い友人になることもありました。それは、無理に引き伸ばしていた恋愛関係よりずっと良い関係でした。抱えている問題を正直に認めることができれば、関係がもう終わっていることを率直に話し合い、変化を受け入れられるようにもなります。
今、私は穏やかで幸福な恋愛をしています。まだダメなところはあると思いますが、かつてよりは問題が少なくなっているはずです。私が学んだもっとも重要なことは、人は、いつだって成長の余地があるということです。若いころは、自分のことを魅力的な男だと思っていました。今は、魅力的であるためには努力が必要な男であることを知っています。完璧な人間であることが恋愛の前提条件ではないということだけは、ありがたい真実です。
Eric Ravenscraft(原文/訳:伊藤貴之)
Photos by Guian Bolisay, Jackie, Jake Stimpson, and Visual Hunt.
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