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PR 2016/02/17
島の住人15人に対し150匹ものネコが暮らす愛媛県大洲市の青島。ネコの世話をしているボランティアがネコの餌が足りなくなったとし「キャッツフード(ご飯)を青島に送ってください」とツイッターで呼びかけたところ、保管場所が無くなるほど大量の「ご飯」が届いた。
こうした報告にネット上では「優しい世界にゃ」「涙出た」「良かった。猫ちゃん達良かったね」などと大歓声が上がる一方で、「これいい話か?」などと疑問視する人も少なくない。市は観光客に対し、青島でネコへの餌やりは禁止している。
「キャッツフード(ご飯)を青島に送ってください。エサが徐々に足りなくなってきています。青島の現状をご理解ください。青島には食べ物を買えるお店がありません。自動販売機もありません。島民は船で本土まで行き必要な物資を調達します。しかし、その船は冬場になると強風により欠航が相次ぎます」
青島のネコをボランティアで世話をしているという人物がツイッター「猫の島 青島」上で2016年2月20日に援助を求めた。すると続々と「ご飯」が全国から集まり出し、2日で段ボール70箱になり、保管場所が埋まった。16年2月23日にツイッターで、援助を感謝するとともに、
「今の状態ですと3月末まで充分な量のご飯を確保できていますので一旦支援を止めさせて下さい。よろしくお願いします」
と打ち切りを宣言した。
これが伝わると、ネット上では「優しい世界にゃ」「涙出た」「良かった。猫ちゃん達良かったね」などと大歓声が上がった一方で、「これいい話か?」などと疑問視する人も多く出た。理由は、
「自分たちで養うお金がないのと、自己満足したいだけの奴たちの話であって、良い話だとは思わないけど・・・」
「こういう行為はあたたかい気持ちになる一方で、大量の餌は野良ちゃんを増やすことになるし屋外は寒いし 感染症のリスクもあるし」
「管理できねぇんなら猫島なんてやめろ。キャットフード届かなかったらどうするつもりだったんだよカス。それこそ動物虐待じゃねぇか」
などというものだった。
1942年には900人近くが住んだ青島の現在の住人は15人。ネコが増えたのは漁業を営む島民たちが漁網をかじるネズミを退治するため猫を飼っていた。そのネコが野生化し次々に子供を産んで増えた。青島が「ネコの島」として注目を浴びるようになったのが13年ごろからで、愛好家がブログで紹介したことがきっかけとされている。
大洲市に話を聞いてみると、このネコたちは基本は野良ネコだが、島民の一部とボランティアが世話をしていることで「地域ネコ」とも呼べる存在だという。しかし、島民の家に上がり込むなどの悪さもするため、このネコたちに対しては「人それぞれの感情を持っている」という。また、ネコ島として知られるようになってはいるけれども、観光地として育てていく計画はないのだそうだ。というのも36人乗りの連絡船が1日に2往復しかなく、島には旅館やショップどころか自動販売機すらない。観光客が来てもお金を落とす場所がない。そして島民も静かに暮らすことを願っている、という。
ネコに餌を与えることは以前から問題になっていて、13年12月9日付けの 中国新聞夕刊 では、観光客の餌やりについて、
「捕食して生きる能力がなくなってしまう。餌をやることでふんが増え、体調を崩す猫もいる。観光地ではないので控えてほしい」
などという島民の意見が掲載されている。
大洲市のホームページにも現在、
「青島でのネコへの餌やりは、ネコの健康や島の環境保全のためご遠慮いただいておりますので、ご協力よろしくお願いいたします」
といった禁止事項が掲載されている。再びネコへの餌やりについて市に話を聞くと、
「現在は観光客が餌を与え過ぎないよう餌場を限定している。餌の援助については島民でつくる『青島猫を見守る会』に任せていて、適正に与えているはずだ。ただし、ネコがむやみに増えていくことは好ましくありません」
と話している。
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