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米軍のIS空爆で人質のセルビア人が死亡
2月21日 3時34分

去年、チュニジアで起きたテロ事件に関わったとみられる過激派組織IS=イスラミックステートの幹部を狙って、アメリカ軍が隣国リビアで行った空爆で、セルビア政府は現地で人質となっていたセルビア人2人が死亡したと発表し、アメリカ政府に対して詳しい説明を求めることにしています。
アメリカ軍は19日、日本人も犠牲になったチュニジアでのテロ事件に関わったとみられる過激派組織ISの幹部を狙って、チュニジアとの国境に近い隣国リビアのサブラタ近郊のISの訓練施設とみられる拠点を空爆しました。
これに関連して、旧ユーゴスラビアのセルビアのブチッチ首相は20日、首都ベオグラードで記者会見を行い、去年11月にリビアで何者かに連れ去られ人質となっていた、現地のセルビア大使館の職員2人が巻き込まれ死亡したと発表しました。
ブチッチ首相は「アメリカの空爆によって2人が死亡したことが確認された。とても悲しく苦しい日となったが、国民は団結している」と述べました。
また、これに先立ちダチッチ外相は、空爆の前に2人がいる正確な場所をすでに把握していたとしたうえで、「交渉に進展があれば、解放に向けた行動も取ることができるところだった」と述べ、アメリカ政府に対して詳しい説明を求める考えを示しています。

ロシアがアメリカをけん制

これを受けて、ロシア外務省のザハロワ報道官は「アメリカやNATO=北大西洋条約機構の加盟国は、シリアでのロシア軍のように、責任を持って正確に標的を選ぶべきだ」と述べました。
ロシアとしては、歴史的に関係の深いセルビアへの連帯を示すとともに、シリアで今月15日にロシア軍が病院を空爆したとして、欧米などでロシアへの批判が高まったことを念頭に、アメリカをけん制したものとみられます。

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