ココが「○」 |
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・TDP 28ワットの第6世代Core |
・爆速のNVMe対応PCIe SSD |
・外出先で安心して使えるスタミナ |
・放熱設計も問題なし |
ココが「×」 |
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・変形機構を省いても厚さは同じ |
・SDXCスロットがUHS-IIに非対応 |
VAIOの誇るフラッグシップノートPC「VAIO Z」が、2016年の年明け早々にモデルチェンジした。店頭販売向けの標準仕様モデルは2月26日発売、ソニーストアなどで取り扱う直販のVAIO OWNER MADE(VOM)モデルは2月16日に受注を開始し、最短納品日は2月26日の見込みだ。
新VAIO Zは基本的なボディーの設計を先代モデルから受け継ぎつつ、基本システムを最新の第6世代Coreに刷新し、NVMe対応の高速SSDを導入するなど、さらなる性能強化を果たしている。また、キーボードの塗装や高精度パームリジェクションの導入など、使い勝手の向上も行った。
さらに新VAIO Zは、先代のVAIO Zで特徴だったマルチフリップ変形機構とデジタイザスタイラス(筆圧対応ペン)を装備した2in1モデルに加えて、あえてそれらを省略した「クラムシェルモデル」を新たに投入し、2モデル構成にラインアップを拡充している。従来の2in1モデルは「フリップモデル」と呼ばれるようになった。
2015年2月に発売した先代VAIO Zの購入者に対して、同社が導入決定の要因を調査したところ、性能やデザイン、質感の高さといったVAIO Zで重視してきた本質的な要素は高評価だった一方、天板が2つに折れてタブレット形状になるマルチフリップ機構と筆圧ペンは重視しないユーザーが多いという結果が出た。そこでユーザーニーズに応えて、変形機構なしのクラムシェルモデルを加えたという。
このクラムシェルモデルは、天板のマルチフリップ変形機構、タッチパネル付き液晶ディスプレイとカバーガラス、デジタイザペンを省略したことで、ボディーを軽量化しながら、バッテリー駆動時間を延ばし、従来より価格を抑えることにも成功している。いわゆる“全部入り”のフリップモデルとはまた違った魅力を放つ製品に仕上がっているのが見逃せない。
標準仕様モデルはフリップモデルのほうがハイスペックな構成となっているが、直販のVOMモデルではどちらも基本スペックをカスタマイズして注文できる。今回はVOMでハイスペックな構成にカスタマイズしたクラムシェルモデルを入手したので、VAIO Zに期待されるパフォーマンスと放熱性能について検証していく。
ボディーのサイズは約324.2(幅)×215.3(奥行き)×15〜16.8(高さ)ミリで、これは先代モデル、新発売のフリップモデルと同じ値だ。天板が2つに折れる変形機構やディスプレイのタッチパネルを省いたからといって、ディスプレイ側が薄くなっていない点は注意したい。厚みがあるぶん、ディスプレイ側も剛性が感じられる。
一方、重量はフリップモデルが先代モデルより10グラム重い約1.35キロなのに対し、クラムシェルモデルは約1.17キロと、約180グラム軽くなっている。評価機の実測値はフリップモデルが1.339キロ、クラムシェルモデルが1.152キロで、どちらも公称値より軽かった。
この187グラム(実測値)の差は、体感的にはかなり大きい。フリップモデルは金属的なずっしりとした重量感があり、片手で持ち上げる際には少し意識して力を入れる必要があるが、クラムシェルモデルは片手でも楽に持ち上げられ、明らかに負担が少なく感じる。この軽さはモバイルシーンでは大きな魅力だ。
なお、天面とキーボード面にアルミニウム、底面にカーボンを採用したボディーデザインは先代モデルから引き継いでおり、天面とディスプレイ部を除くデザインはフリップモデルと共通化されている。
VAIO Z新旧モデルのサイズ/重量比較 | |||
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モデル | 本体サイズ(幅×奥行き×高さ) | 重量 | 実測重量 |
VAIO Z クラムシェルモデル | 約324.2×215.3×15〜16.8ミリ | 約1.17キロ | 1.152キロ |
VAIO Z フリップモデル | 約324.2×215.3×15〜16.8ミリ | 約1.35キロ | 1.339キロ |
先代VAIO Z(2015) フリップモデル | 約324.2×215.3×15〜16.8ミリ | 約1.34キロ | 1.332キロ ※1年前の評価機 |
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