PwC、機械学習を利用した業務改革支援サービスを提供

NO BUDGET 2016年02月26日 07時30分

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 プライスウォーターハウスクーパース(PwC)は2月25日、機械学習(Machine Leaning)による企業の業務改革やイノベーションを支援するコンサルティングサービスを提供開始した。

 PwCのグローバルでの実績を生かし、金融や製造などの業界を中心に、ビジネスモデルに応じて機械学習を活用したコンサルティングサービスを提供する。戦略策定や既存システムの最適化、ビッグデータを使ったシミュレーションといった機械学習のシステムデザインから、業務改革の実行、定着化までを一貫して支援する。

 金融業界に対しては、深層学習(Deep Learning)やグラフ分析(Graph Analysis)を活用することにより不正検知の精度を高め、関連の作業工数を削減する。また、大量のトランザクションデータを高速かつ効率よく抽出変換し、リアルタイムでの与信判断やイベント駆動型マーケティング(EDM)を可能にする。これにより、信用リスク管理やマーケティング戦略開発を高度化、効率化する。

 また、製造業に対しては、工場内の機器に設置されたセンサやビーコンから入ってくるストリームデータを解析し、品質向上に貢献する。また、自動車エンジンなどの製造過程にある作業をコンポーネント化、モデル化することにより、故障率、交換タイミングなどを予測可能にする。さらに自動車に装着しているセンサから入ってくるデータを解析し、事故予兆や部品故障予兆の把握を可能にする。

 その他の業種では、航空会社でメンテナンス箇所を予測、計画外整備を排除したり、中核病院では、カルテ情報を精査しモデル化することにより、再入院件数を削減するといったことなどが挙げられている。また、オンライン行動分析において購買行動モデル化のための変数を標準化し、説明変数やKPI生成を迅速かつ容易にする。

 機械学習は、人工知能の一分野でパターン認識などに応用されてきた。最近では、ビッグデータ解析の分野に取り入れられ成果を挙げている。特に深層学習やグラフ分析といった手法は、自動学習の精度を格段に上げている。

 PwCでは、このサービスの提供にあたり、国内企業との協業してパイロットプロジェクトを実施するとしている。現在、企業選定の最終段階でプロジェクトも間もなく開始されるという。

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