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ジカ熱 専門家「妊婦は流行地への渡航控えて」
2月26日 6時19分

ジカ熱 専門家「妊婦は流行地への渡航控えて」
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ブラジルから帰国した川崎市に住む男子高校生がジカ熱に感染していたことが、25日、確認されました。リオデジャネイロオリンピックを8月に控えるなか、今後流行地のブラジルへの旅行者も増えるとみられ、専門家は「特に妊婦については感染すると胎児に影響が出るおそれがあり、流行地への渡航は控えたほうがよい」と注意を呼びかけています。
厚生労働省によりますと、ジカ熱への感染が確認されたのは発熱などの症状を訴えて医療機関を受診した川崎市に住む10代の男子高校生で、国立感染症研究所で尿を調べたところ、25日、感染が確認されたということです。
これについて、感染症に詳しい東京医科大学の濱田篤郎教授は「ジカ熱は蚊が媒介する病気で、日本は現在蚊の活動シーズンではないため国内で感染が広がる可能性は非常に低く、冷静に受け止めて欲しい」と話しています。
そのうえで、「ウイルスに感染しても8割の人は症状が出ず、出るとしても多くの場合、38度前後の熱や発疹などで、1週間ほどで治るので症状は比較的軽い。重症化することもほとんどないので、感染しても基本的にはそれほど心配する必要はない」と指摘しています。
ただ、妊婦については感染後、生まれつき頭が小さい「小頭症」の子どもが生まれたケースが報告されており、濱田教授は「妊婦は流行地への渡航は控えたほうがよい」と話しています。
また男性についても、最近アメリカで性交渉を通じて女性に感染したとみられるケースが10例余り報告されたことを挙げたうえで、「精液中にウイルスが混じっているため起きたと考えられるので、流行地域から帰ったあとは症状がなくても、1か月程度、避妊をするなど対策をしたほうがよい」と注意を呼びかけています。
リオデジャネイロオリンピックを8月に控え、流行地域となっているブラジルなど中南米への旅行者は今後増えると予想されていて、国立感染症研究所は、帰国者が感染していた場合に迅速に診断できるよう検査態勢の強化を進めています。

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