[PR]

 2014年度に認知症の人が当事者として死亡した鉄道事故が、少なくとも22件にのぼることが国土交通省への取材でわかった。愛知県で07年に列車にはねられて死亡した認知症の男性(当時91)の遺族が、JR東海に訴えられた裁判が関心を集めており、同省は調査を続けて対策に役立てる考えだ。

 国交省は全国の約200の鉄道会社から、事故や輸送トラブルが起きた場合に死傷者の数、運休本数などの報告を受けている。14年度からは当事者が認知症と把握できた場合、備考欄に記載するよう求めている。

 これをまとめたところ、14年度に認知症の人が起こした事故・輸送トラブルは28件。このうち22件は死亡事故で22人が亡くなり、ほかに3件の事故で3人がけがをしていた。