バルセロナで開催中のモバイル関連見本市 MWC 2016より。マイクロソフトブースでは、展示中のサード製Windows 10 Mobileスマートフォン9機種のうち5機種を日本ブランドが占め、世界的に見た日本の盛り上がりの大きさを伺えました。ブースレポートをお届けします。
1.マウスコンピューター MADOSMA Q601 (日本)
マウスコンピューターが今回のMWC 2016で発表したMADSOMAの新モデルです。画面サイズが6インチに大型化、デザインもアルミニウムを採用するなど大きく刷新。Windows 10 Mobileの目玉機能であるContinuumにも対応します。
2. HP Elite x3 (アメリカ)
KDDIが今夏に法人向けに発売する超高性能Windows 10 Mobileスマートフォンです。
開発段階からのKDDIとHPの協業により、VoLTE通話やキャリアアグリゲーションにも対応します。また、SoCにクアルコムの最新鋭プロセッサ Snapdragon 820を採用。RAMは4GBを搭載し、法人から熱い目線を浴びるWindows 10 Mobileの目玉機能 Continuumも快適に扱えるとしています。
3. FREETEL KATANA 01 (日本)
1万2800円という低価格で11月に国内発売されたFREETELのKATANA 01も出展。Snapdragon 210、4.5インチ VGAディスプレイというローエンド仕様で、Continuumにも対応しませんが、激安で入手できるWindows 10 Mobileスマートフォンとして話題を集めました。
4. VAIO Phone Biz (日本)
真のVAIO Phoneとの呼び声の VAIO Phone Biz。高級感ただようVAIO Z系デザイン+アルミボディを採用。PCと同様の全数検査「安曇野FINISH」を実施するなど、VAIOブランドを纏うことに違和感のない製品に仕上がっています。Windows 10 Mobileの目玉機能 Continuumにも対応します。
5. Trinity NuAns NEO (日本)
国内初のContinuum対応スマートフォンとして登場したNuAns NEO。iPhoneのケースやカバーなどを作っているトリニティらしく、ボディと外観を分離した「COREコンセプト」と呼ばれる構造で、色々なデザインを楽しめる点が特徴です。
6. Alcatel OneTouch Fierce XL (フランス)
日本でもSIMフリースマートフォンを展開する Alcatelブランドの5.5インチスマートフォン。フランスブランドをうたいますが、中国TCLも大きく関わっています。1.1GHzのクアッドコアプロセッサ、2GB RAMを搭載。大画面のローエンド〜ミドルレンジ下位に位置づけられる端末です。
7. Acer Jade Primo (台湾)
日本発売も噂されているAcerのJade Primoです。Snapdragon 808 ヘキサコアプロセッサを搭載し、無線だけでなく有線でのContinuumにも対応します。5.5インチフルHD解像度の有機ELを搭載するなど、高性能なWindows 10スマホとして話題を集めました。
しかし、MWC 2016でSnapdragon 820を搭載した後述のHP Elite x3の発表されるなどしたため(発売は夏ですが)、すっかり影が薄くなってしまった印象です。
8. Jenesis 4" Phone (日本)
日本のジェネシスホールディングスの激安Windows 10スマートフォン、価格は1万2800円。本体カラーはブラックとホワイトの2色展開ですが、リアカバーは着せ替えが可能で、製品には3色のリアカバーを同梱し、気分に応じて本体カラーを変えられる点が特徴です。 9. Alcatel OneTouch Pixi 3 8" (フランス)
タブレットながらWindows 10 Mobileを搭載する点で意外性のあるAlcatel OneTouch Pixi 3 8"。4G LTE対応。Snapdragon 210に1GB RAMを搭載したローエンド端末です。199ドルと低価格で販売されます。フルWindows 10は動作しませんが、WEB閲覧やメール、メッセージのやり取り、Windows 10ストアからゲームをダウンロードして楽しむには十分の仕様です。
展示の9機種中5機種が日本ブランド
このように、マイクロソフトブースに展示されていたサード製Windows 10 Mobileスマートフォン・タブレット9機種のうち5機種が日本ブランドの製品となっていました。国内では法人・個人向けを問わずSIMフリー市場が盛り上がりを見せており、それに乗じて各社がSIMフリーのWindows 10スマートフォンを続々と国内発売しています。世界的に特異とも思える日本での盛り上がりが、今後も継続するのか、はたまた一時的なものに終わってしまうのか気になるところです。