「シビック」のセダン、国内復活へ
ホンダは北米で売られている「シビック」のセダン型を国内で復活させ、2018年までに発売する。販売低迷のため10年に国内向け生産をやめたが、かつての人気車を復活させることで、国内販売をてこ入れしたい考えだ。
ホンダの八郷隆弘社長は24日の会見で「北米でシビックは高く評価されている。販売店によれば、国内でもシビッククラスのスポーティーなセダンが望まれている」と再投入を決めた理由を説明した。
15年11月にホンダは北米で10代目となるシビックの新型車を投入。広い室内空間のほか、力強い走りに対するこだわりが評価され、もっとも優れた新車に贈られる16年の「北米カー・オブ・ザ・イヤー」も受賞した。
1972年に発売されたシビックは、現在も後継モデルのあるホンダの乗用車の中で最も古いブランドの一つ。80年代には、コンパクトな作りの車が人気を呼んだが、その後、車体を大型化したものの、セダン型は若者の支持を得られなくなり、販売中止を決めた。現在、シビックブランドではスポーツ仕様の「タイプR」だけ発売している。
セダン型は欧米メーカーを中心に、堅調に売れ行きが伸びているなど、人気復活の兆しもある。八郷社長は「(セダン購入希望者は)輸入車に傾いてしまっているので、もう一度しっかりと提案したい」と述べ、知名度のあるシビックでセダン需要を取り込みたい考えだ。【永井大介】