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SANストレージやRAIDがデータセンターから消滅する理由

2016/02/26
手嶋 透=日経SYSTEMS (筆者執筆記事一覧
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 ファイバーチャネルやiSCSIで接続するSANストレージやRAIDは、長きにわたり、企業システムのストレージにおける中核技術の座を占めてきた。ただし、いずれの技術も取り扱いにやっかいなところがあり、サーバー管理者にとって負担が重い。

 SANストレージを適切に設定して運用するのには、高度な専門知識が必要なほか、初期構築時だけでなく、増設する際も複雑で手間のかかる作業となる。また、RAIDはHDDの容量が増えれば増えるほどリビルド時間がかかる、リビルド中は性能が低下する、リビルド中に他のディスクが壊れるとデータ全体を失う恐れがあるといった弱点を抱えている。

 筆者は、こうしたやっかいな面を持つSANストレージやRAIDが、大きく二つの理由から過去のものになりつつあり、「データセンターから消滅する」と確信している。どうしてそう考えるのか、説明しよう。

ネットサービスでは別の技術を採用

 まず、先進的なシステムではもはや、SANストレージやRAIDは使われていない。

 猛烈な勢いで普及し、社会や我々の暮らしにも多大な影響を及ぼしているGoogleやFacebookなど大手のクラウドサービスでは、当初からSANストレージやRAIDを採用せず、それに代わる技術を使ってきた。

 もし、SANストレージを使うと、集中型のアーキテクチャーなのでストレージネットワークにアクセスが押し寄せて帯域が圧迫され、サービスがスケールしなくなってしまうからだ。また、台数が多いと四六時中リビルド作業の必要に迫られ、性能低下や多大な作業負荷に悩まされることにもなる。

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