自分が提出したレポートが、ユニークだから電子書籍に載せたいとか言う内容だった。
好きにして欲しいと返事をした。
「容姿が悪い自分が、セックスをさせなかった女や、自分を虐げてきた男に金を払う必要があるのか」という内容だった。
顔が悪いと、やる気が削がれ京都大学霊長類研究所衣笠支部に入ってしまうということも書いてあった。
思い返せば、去年の今頃は早稲田大学も慶應義塾大学も一生入れないということで呆然としていた。
MARCHも無理だなと薄々気づいていた。
卒業式で初めて、皆の合否を知ったが容姿が良い人間が揃いも揃って慶應に受かっていることには流石に堪えた。
ジェンダー論の講師からレポートが良かったと父親になんとなく話した。
また何かウジウジ言ってるとでも思ったのだろう。
大正解だ。
ジェンダー論というもの自体が非常に不毛だし、結局金とセックスの問題であるということは誰しもが思っているのだろう。
そして、スクールカーストなどで上位のやつは30歳で持たなくなるとも言った。
酔っているようだ。
ついでに自分が話したTOEICの点数が低く、「まずいな」と言い、「高ければ慶應義塾大学も早稲田大学もMARCHも受かっている」と返したのも良くなかった。
結局、父親の経営する会社の支社の一つで強制的に電話営業させられることになった。
同じ大学卒の社員が、営業トップであるとも言っていたが、自分は彼が高身長で顔も悪くないことを知っている。
女性社員も彼を何かセックスしてもいいと思う目で見ているような気がする。
ついでに会社で一番偉いはずの父親は汚物を見るような目で見ている。
何も説得力がない。