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 日本臓器移植ネットワーク(移植ネット)は24日、東海地方の病院に入院中の6歳未満の女児が臓器移植法に基づく脳死と判定され、臓器提供の手続きに入ったと発表した。脳死と判定された6歳未満の子どもからの臓器提供は5例目。

 移植ネットによると、提供は家族や親族13人の総意という。女児はインフルエンザ脳症で脳死とみられる状態になり、21日午後2時51分、病院が移植ネットに連絡した。2回の脳死判定が行われ、23日午後4時12分に終了した。入院している病院名は、両親らの希望で公表されていない。

 インフルエンザ脳症から脳死になったケースは、病名が公表されている中では初めて。

 肺が岡山大病院で10歳未満男児に、肝臓が国立成育医療研究センターで10歳未満女児に、腎臓は静岡県立総合病院で40代男性に移植される予定。摘出手術は25日早朝に行われる。心臓は医学的理由で移植されない。

 移植ネットによると、家族は派遣されたコーディネーターに対し、「とてもつらく苦しい思いはあるが、家族、親族で何度も話し合い、いまできる最善のことをしようと考えた」などと話したという。

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