※日刊IWJガイド2016.2.24日号~No.1259号~より抜粋し、加筆したものです。

 おはようございます。IWJでテキスト関連の業務を担当している平山茂樹と申します。

 すでに『日刊IWJガイド』で2回にわたりお伝えした、自民党・山田賢司衆議院議員の元公設秘書・野田哲範(のだ てつのり)氏の「謎の死」について、続報をお届けします。

 野田氏が死の直前に投稿した、山田議員の「交通費の私的流用」「所得税法違反」「選挙運動員買収」などを告発するブログ記事が、なぜか何者かによって削除されてしまいました。削除されたのは、2月6日と2月7日にかけて投稿された、計9本の記事。山田議員に関して記された記事のみが削除されていることから、「山田議員側が何らかの働きかけを行なったのではないか」という指摘がインターネット上に溢れることになりました。

 まず、改めて事件の経緯を振り返っておきたいと思います。野田氏は、2013年から2014年9月まで、自民党・山田賢司議員の公設秘書を務め、2015年には西宮市議選に立候補。結果は落選となり、その後、空き家についての相談を受けるNPOを設立して活動していました。

 その野田氏は、2016年2月11日午前11時15分頃、兵庫県西宮市の路上に駐車された車の中から、遺体となって発見されました。車内に練炭があったことから、警察は自殺と断定。しかし、遺体は七輪に顔を突っ込んだ状態で、損傷も激しいなど、自殺としては不自然な点が多いことから、インターネット上では「本当に自殺なのか」「他殺ではないか」との憶測が広まっていました。

 野田氏の死が「他殺」ではないかと推測される理由として、野田氏が死の直前まで、山田賢司議員の不正を告発するブログ記事を連続して投稿していたことがあげられます。また、野田氏は2015年7月、山田賢司議員の「給与ピンハネ疑惑」を『週刊現代』で告発し、政治資金収支報告書における公文書偽造で神戸地裁に刑事告訴する準備中でした。このような状況から、TwitterなどのSNSでは「自殺で処理していいのか」「他殺ではないか」などの書き込みが溢れました。

 こうした戸惑いの声が広まる中で、山田議員を告発した野田氏のブログ記事が、突如として削除されてしまったのです。「野田氏の死に、山田議員側がなんらかのかたちで関与しているのではないか…」というウワサがいよいよ一人歩きし始めましたが、なぜ、野田氏のブログは削除されてしまったのでしょうか?

 IWJではまず、野田氏が利用していたブログ(Ameba blog)の運営管理会社である「株式会社サイバーエージェント」に取材しました。同社担当者によると、ブロガー本人が亡くなった場合、その管理権は親族に移される、とのこと。そして、新たに管理者となった親族の許可なしに、第三者に対して情報を開示することはできない、とのことでした。

 そうなると、ブログ記事は、野田氏の親族が自主的に消したのか、あるいは、親族に対して何者かが消すよう圧力をかけたのか、との推測も成り立ちます。

 そこでIWJでは、山田議員の事務所に対し、取材を敢行。電話での取材は拒否されたので、山田議員事務所の指示どおりFAXを送信し、今回のブログ削除に関してコメントを求めました。

 しかし、待てど暮らせど、山田議員事務所からの回答はなし。しびれを切らせて再度電話すると、「今、担当の者がいないので。私はただの留守番ですから・・・」とだけ回答、電話をすぐに切られてしまい、取材には応じてもらえませんでした。その後、20時過ぎに電話をした時点で、とうとう誰も電話に出なくなり、事務所は(おそらく)空っぽの状態に。正面からの取材に対し、あまりにも誠意のない対応ではないでしょうか。

 このような対応に接すると、改めて山田議員が何か関わっているのかな、という思いも膨らんでしまいます。もちろん、何かを断定するわけではありませんが、「山田賢司議員の不正を告発するブログ記事が削除された」という事実だけでも異様なことですから、山田議員のほうからも説明が必要なのではないか、と思います。

 IWJでは、今後も、この件に関して取材を継続します。山田議員に対しても、引き続きアタックを続けます。その模様は、この日刊IWJガイドなどで逐一報告いたしますので、どうぞご注目ください。

 また、IWJでは、ここのところ連続している自民党議員の不祥事に関して、立て続けに記事にしていますので、そちらもぜひ、ご覧ください。

(平山茂樹)

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