Updated: Tokyo  2016/02/25 19:08  |  New York  2016/02/25 05:08  |  London  2016/02/25 10:08
 

シャープが鴻海傘下入りを決議、鴻海は重大情報で契約延期と発表 (3)

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    (ブルームバーグ):経営再建中のシャープは25日、臨時取締役会を開き、郭台銘(テリー・ゴウ)会長が経営する台湾の鴻海精密工業の支援を受け入れることを決定した。液晶事業の不調から経営不振に陥った同社は、外国資本を導入して抜本的な事業再建に乗り出す。同社支援には政府系ファンドの産業革新機構も名乗りを上げていた。

シャープの決定を受け、鴻海はコメントを発表。シャープが24日朝に送付した新たな重大情報について精査する必要があるため、状況が十分に把握できるまで正式契約を延期するとしている。

シャープの発表によると、鴻海はシャープが第三者割当で発行する新株を総額4890億円で取得し、議決権ベースで66%の株式を保有する筆頭株主となる。調達した資金は携帯電話の画面に使う有機EL量産に向けた設備投資のほか、人工知能やインターネットにつないだ製品の開発に投入する。

鴻海からの提案は、懸案の液晶事業の競争力を強化し、各事業が一体で成長するための十分な資金を手当てできると判断した。また経営の独立性や従業員の雇用の維持に理解が得られたことを評価している。

シャープの経営危機は液晶事業の不振などで2012年3月期に巨額赤字を計上したことで表面化し、前期(15年3月期)も2223億円の純損失を計上した。シャープは資産売却や人員削減によって立て直しを図ってきたが、液晶事業の悪化により外部支援が不可避の状況となっていた。

銀行保有株買い取り

ジェフリーズ・グループのシニアアナリスト、アツール・ゴーヤル氏は「シャープ株主は大規模な希薄化に直面することになる」としたが、株価がゼロになることはないと指摘。その上で、資金注入は効果的だが、数年後にシャープを再建させるために鴻海が何ができるかは不透明だと話した。

鴻海は主要取引銀行のみずほ銀行と三菱東京UFJ銀行が保有する優先株のそれぞれ半数を総額1000億円で買い取る。またジャパン・インダストリアル・ソリューションズが250億円で取得した優先株も両者が合意した価格で買い取るとしている。

このほか契約を守らなかった場合に備え、鴻海が1000億円の預託金を提供することでも合意するとしている。鴻海は12年にシャープと合意した約670億円の第三者割当増資を引き受けなかった経緯があり、契約が確実に履行されるか懸念が出ていた。

鴻海による支援が伝えられるとシャープ株は急落、一時前日比22%安の136円まで値下がりした。昨年5月以来の日中下落率。終値は同14%安の149円だった。

機構は文書で声明を発表、「取締役各位が真剣に議論され、最終的な判断を下された結果であると理解している」とし、鴻海の下でシャープが「さらに成長されることを心より願っている」と記した。

記事に関する記者への問い合わせ先:東京 天野高志 tamano6@bloomberg.net;東京 河元伸吾 skawamoto2@bloomberg.net;東京 佐藤茂 ssato10@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先:宮沢祐介 ymiyazawa3@bloomberg.net 中川寛之

更新日時: 2016/02/25 17:54 JST

 
 
 
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