千葉県警は23日夜、東京都内で住居表示板を盗んだとして窃盗の疑いで埼玉県上尾市に住む大学生の男(20)を逮捕した。捜査関係者によると、男は複数の自治体に送られた爆破予告に関して今年1月下旬、松戸東署に出頭し爆破予告をしたと供述していた。
千葉県警は男のパソコンなどを押収し、爆破予告について威力業務妨害容疑での捜査も慎重に進めている。
男は24日放送されたフジテレビ系報道番組にVTRで登場。爆破予告で出頭後、今回の逮捕までの間にマスク姿で取材に応じ、昨年6月から50件以上の爆破予告を行ったとした上で「爆破予告に飽きた…そういうことで出頭しました」と証言。各自治体は施設の一時閉庁などの対策を余儀なくされたが、男は「私は嫌な思いをしていないので、何とも思っていません」とも語った。
爆破予告をめぐっては全国の多数の自治体に昨年以降、メールなどで送られた。弁護士を名乗り、文体や予告日時が同じものが多いなど内容が類似しているものが多く、同一人物が送った可能性があるとみられる。
「24日午後3時」を爆破予告日時とされた自治体は千葉県内の複数の市をはじめ仙台市、福島県郡山市、静岡市など多数にのぼり、各地で同時刻前後の業務を中止するなど対応に追われた。また24日にも鳥取、高知など中四国4県のホームページ上の問い合わせ窓口に、爆破予告のメッセージが届いた。
窃盗容疑は昨年5月から同11月までの間、東京都港区のビルの外壁に取り付けられていた住居表示板2枚を盗んだ疑い。