警視庁が昨年6月、過去最大規模の40人を一斉逮捕した特殊詐欺事件で、同庁は24日、ともに詐欺グループの首謀者で住所不詳、会社役員小林宏行(28)、職業不詳高松聡(28)両容疑者を詐欺容疑で逮捕したと発表した。

 同庁幹部によると、両容疑者は2014年11〜12月、奈良県の70歳代の女性宅に証券会社員らを装って電話し、架空の太陽光発電会社の社債販売名目で現金500万円をだまし取った疑い。小林容疑者は「弁護士が来るまで話さない」と供述、高松容疑者は黙秘している。

 同庁は、両容疑者が電話をかける「かけ子」らを束ね、13〜15年に全国の高齢者ら約200人から40億円以上を詐取し、経営するエステサロンの運転資金などに充てていたとみている。この事件の逮捕者は計48人になった。