ボクは小・中・高とクラスで目立たない男だった。
なんとか大学デビューをしたかったボクは、
バンドマンの先輩の誘いに乗り、大学からピアノを始めた。
ボクは、急にモテるようになった。
ボクがどのようにして変わり
モテるようになったのか・・・
これまでの経緯をざっくり書き記す。
大学一年の春。
ボサボサの髪、分厚い眼鏡。
モテる気配ナシ。
先輩がやってるバンドのキーボードが抜けた為
加入を命じられる。
母が保育士だった為、実家にはピアノがあったが
猫ふんじゃったすらまともに弾けない。
とりあえず教本を買い読んでみるが・・・
なんと不眠症が治った!
そんな中、転機が訪れる。
衝撃的な出会い。
先輩に誘われて
初めて行ったライブハウスで衝撃を受けた。
お世辞にもカッコイイとは言えないが、
なんか渋い雰囲気のある人が
ステージでピアノを弾きながら歌っていた。
当時の素人耳のボクでも、そのピアノの音は
決して上手くはないが、
人間味があって温かい音だと感じた。
ボクはライブ終了後、迷わずその人の元へ行き
「弟子にしてください!」と頼んだ。
・・・が、
「教える事なんてない。手に入れたきゃ盗め。」
・・・か、かっこよすぎる・・・。
その日以来、
ボクはその人を勝手に師匠と決め
ライブに行きまくった。
色々話してみると、師匠のピアノは完全に独学で、
譜面もコード譜しか読めないらしい。
とにかくコードを覚え、曲を書き、練習する。
その繰り返しだそうだ。
ボクはそれに習い、
同じようにまずコードを覚えた。
バンドではアジカンやバンプなどの
コピーが主だったので作曲はこっそりやった。
コピーと作曲を繰り返すうちに
ボクは段々ピアノが弾けるようになってきた。
作る曲も、最初はアジカンのパクリみたいな
ものばかりだったが、
色んな曲を弾くようになって幅が増えていった。
ボクは音楽に夢中になった。
ピアノを始めて約一年が経ち、
バンドは大学内で人気となった。
最初のうちこそ緊張でライブもガチガチだったが
段々慣れてきて、注目される快感にも目覚めた。
女性にも段々モテるようになってきた。
ひとつ気がかりなのは、
コピー曲に飽きたことくらいだった。
そこでボクは先輩に
「オリジナルをやらないか」と持ちかけた。
すると皆やる気になり、
ボーカルの先輩が曲を書いてきた。
これが恐ろしくダサくてびっくり。
先輩には逆らえず、ライブでやったが、
案の定ダダスベリ。。
次のライブからはまたコピーだけになった。
ボクは勇気を出して、
「ボクの曲やりませんか」と切り出した。
30曲くらいたまっていたので、
その中の自信作をいくつか聴いてもらった。
すると意外にもメンバーに好評だった。
早速次のライブで初披露。
初ライブより緊張したかもしれない。
先輩が「次の曲は○○が書きました」って
ボクを紹介してくれた。
ライブ終了後の打ち上げで
ボクはモテた。今までの自分では考えられないほど。
妄想でも願望でもなく、リアルだった。
(普段はパッとしないけど)
ピアノを弾く姿はカッコイイ!
(普段はどこにいるかわからないけど)
ピアノ弾いてるとオーラある!
(普段はキモイけど)
ピアノ弾いてる指はセクシー!
もはやボクには()内が聞こえなくなっていった。
そしてボクに彼女ができた。最高に素敵な彼女だ。
ボクはこの事がキッカケで音楽にハマり、
制作の仕事をしている。
今では制作でしかピアノは弾かないが、
彼女はピアノを弾くボクをカッコイイと言ってくれる。
ただ・・・
大学の時の彼女とは違う人だが・・・w
さすがにね、
そんなドラマみたいな結末にはならないですよ。
これでも充分ボクにとっては奇跡なんだから(笑)
結論
ピアノが弾ける男はモテる!!
作曲できたらさらにモテる!!
繊細な指使いと美しい音色で
君も今日からモテモテだ!!!
渋くてセクシーな男になろう!!