「同人音楽超まとめ」(http://dm-matome.com/)を運営している、AnitaSunです。
アメリカの西海岸を中心に音楽webサービスが大量に現れて以降、英語圏(それらWebサイトの対応言語)外に情報を発信しなくなったアーティストが急増。
彼らはとても奇妙な、いわば「ムーンサイド」な新しい音楽シーンをボコボコと乱立しつつも、日本にはそれらの情報が入り難くなっています・・・。
この連載では、そんな「ムーンサイド」な海外の音楽事情をご紹介。
前回はリバイバルした「シンセポップ」の発展の様子や、ゲーム音楽との関係などをご紹介をしました。
多くは語りません、まずはこの曲をご視聴ください。
いかがでしょうか? みなさん、こう思われたことでしょう。
「ファッ!?」
と。
正直に言って、本連載、この界隈をご紹介したいがために始めたと言っても過言ではありません。
これは一体何なのか、そして現在の音楽シーンで何が起こっているのか・・・?
まず一つ言えることは、この音楽は「Dreamwave」または「Outrun」、あるいは「Synthwave」(シンセウェイブ)というジャンル名で呼ばれているということ、そして強強烈な80's感、レトロSF映画感、そしてなにより、楽器としては絶滅危惧種であったFMシンセサイザーが多様されるということです。
「Synthwave」というジャンル名であれば聞いたことのある方も多いのでは? しかしながら、実は日本にもSynthwaveと呼ばれて入ってきた音楽がいくつかあるのですが、そうして紹介されたアーティストたちは、Synthwaveの中心アーティストでもなければ、王道のSynthwaveをやっているわけでもなかったという、ややこしい話があります。
(ここ1~2年で、ようやく本流のアーティストも紹介されつつあります)
なぜそんなことが起こったかと言いますと、Synthwaveを謳うアーティストのなかで、まともにレーベルを通じて日本に音源を流通させたのが、彼らくらいだったというのが理由です。
チルウェイヴを取り入れたこのサウンド、クッ↑ソ↓お洒落!!!!!
このサウンド、この映像・・・そんなバカな・・・
ええと・・・信じられますでしょうか。こちら、10年代に入って間もなくの音楽です。なぜこの時代にこんなレトロな、しかも日本のアニメをサンプリングしたようなMAD動画風のPVになっているのでしょうか?
みなさん、混乱されていることかと思いますので、軽く解説を入れましょう。
そもそも、2007年頃(そう、シンセポップがリバイバルされ始めたあの頃)にLifelike「So Electric」やCollege「Teenage Color」といった楽曲が発表されまして、それが来たる2010年、「So Electric」に映像作家(?)のNeros77(https://www.youtube.com/channel/UC0wTxcvWAlCP7CtZxAb8Azg)が面妖な映像を付けたことをきっかけに注目されたことが、このシーンの始まりです。
この映像・・・カッコイイけどほとんどMADじゃないか・・・
2010年はちょうど時期的にも、復古レトロ仲間としてチルウェイヴやシンセポップ、映画であればDaft Punkが音楽を手がけた『Tron Legacy』などが登場してきたころでして、なによりカセットテープ+mp3で音楽を売る文化のパイオニアになったのが、このOutrun(Dreamwave、Synthwave)です。
この3つのジャンル名は、正確にいえば微妙に指す音楽が違うものの、以後は一旦最も広い定義である「Synthwave」という言葉に統一しましょう。
2010年頃といえば、Youtube/SoundCloudが肥大化しすぎた影響で、新参アーティストが目立ちにくくなった一方で、自由に誰でも音源を販売できるプラットフォーム「Bandcamp」を活動の中心に据えるアーティストが増えてきた頃です。
このSynthwaveはまさに、Bandcamp(と映像のみYoutube)から生まれた独自の音楽シーンであり、特にLazehawk(https://lazehawk.bandcamp.com/)、Mitch Murder(https://mitchmurder.bandcamp.com/)、Kavinsky(https://kavinsky.bandcamp.com/)といったアーティストによって切り開かれました。
筆者が極私的に認定する、初期Synthwave最高峰のマスターピース! 大音量での視聴推奨です!
どうやらこちらのMVの映像はファンが勝手につけたもののようですが、なにしろこの界隈のPVは、アーティストの公式PVからしてMAD動画ですから、どれがファンメイドなのか、全くわかりません。
映像がNeros77(といっていいんだろうか・・・)! Lazerhawk、Mitch Murder、Miami Night 1984が所属するのは、インディーズどころか商業(企業)レーベルとはとても言えない、いわば同人レーベルのような存在。そしてこのサウンドと映像は・・・。重ね重ね申し上げますが、いつの時代のサウンドだ、そんなアホな。
Kavinskyはもうすこし今風で聴きやすい。
さて、これにてSynthwaveの簡単な説明はおしまいです。ここからはSynthwave初期の革新的な音源たちをたっぷりお聞きいただきましょうか。
アメリカの西海岸を中心に音楽webサービスが大量に現れて以降、英語圏(それらWebサイトの対応言語)外に情報を発信しなくなったアーティストが急増。
彼らはとても奇妙な、いわば「ムーンサイド」な新しい音楽シーンをボコボコと乱立しつつも、日本にはそれらの情報が入り難くなっています・・・。
この連載では、そんな「ムーンサイド」な海外の音楽事情をご紹介。
前回はリバイバルした「シンセポップ」の発展の様子や、ゲーム音楽との関係などをご紹介をしました。
本連載の核心! 新ジャンル「Outrun(Synthwave)」とは?
ああ、遂にこの回がやってきた!多くは語りません、まずはこの曲をご視聴ください。
Lazerhawk - Overdrive
Lazerhawk(http://lazerhawk.bandcamp.com/)いかがでしょうか? みなさん、こう思われたことでしょう。
「ファッ!?」
と。
正直に言って、本連載、この界隈をご紹介したいがために始めたと言っても過言ではありません。
これは一体何なのか、そして現在の音楽シーンで何が起こっているのか・・・?
まず一つ言えることは、この音楽は「Dreamwave」または「Outrun」、あるいは「Synthwave」(シンセウェイブ)というジャンル名で呼ばれているということ、そして強強烈な80's感、レトロSF映画感、そしてなにより、楽器としては絶滅危惧種であったFMシンセサイザーが多様されるということです。
「Synthwave」というジャンル名であれば聞いたことのある方も多いのでは? しかしながら、実は日本にもSynthwaveと呼ばれて入ってきた音楽がいくつかあるのですが、そうして紹介されたアーティストたちは、Synthwaveの中心アーティストでもなければ、王道のSynthwaveをやっているわけでもなかったという、ややこしい話があります。
(ここ1~2年で、ようやく本流のアーティストも紹介されつつあります)
なぜそんなことが起こったかと言いますと、Synthwaveを謳うアーティストのなかで、まともにレーベルを通じて日本に音源を流通させたのが、彼らくらいだったというのが理由です。
MADみたいな映像群に度肝を抜かれてください・・・!
とりあえず御託はここまでにして、もう少し楽曲を聞いてみましょう。mitch murder - shores of orion
Mitch Murder(http://mitchmurder.bandcamp.com/)チルウェイヴを取り入れたこのサウンド、クッ↑ソ↓お洒落!!!!!
Miami Nights 1984 - Ocean Drive
Miami Nights '84(http://miaminights1984.bandcamp.com/)このサウンド、この映像・・・そんなバカな・・・
ええと・・・信じられますでしょうか。こちら、10年代に入って間もなくの音楽です。なぜこの時代にこんなレトロな、しかも日本のアニメをサンプリングしたようなMAD動画風のPVになっているのでしょうか?
みなさん、混乱されていることかと思いますので、軽く解説を入れましょう。
そもそも、2007年頃(そう、シンセポップがリバイバルされ始めたあの頃)にLifelike「So Electric」やCollege「Teenage Color」といった楽曲が発表されまして、それが来たる2010年、「So Electric」に映像作家(?)のNeros77(https://www.youtube.com/channel/UC0wTxcvWAlCP7CtZxAb8Azg)が面妖な映像を付けたことをきっかけに注目されたことが、このシーンの始まりです。
Lifelike - So Electric
この映像・・・カッコイイけどほとんどMADじゃないか・・・
College - Teenage Color
College(http://lazerhawk.bandcamp.com/)2010年はちょうど時期的にも、復古レトロ仲間としてチルウェイヴやシンセポップ、映画であればDaft Punkが音楽を手がけた『Tron Legacy』などが登場してきたころでして、なによりカセットテープ+mp3で音楽を売る文化のパイオニアになったのが、このOutrun(Dreamwave、Synthwave)です。
この3つのジャンル名は、正確にいえば微妙に指す音楽が違うものの、以後は一旦最も広い定義である「Synthwave」という言葉に統一しましょう。
2010年頃といえば、Youtube/SoundCloudが肥大化しすぎた影響で、新参アーティストが目立ちにくくなった一方で、自由に誰でも音源を販売できるプラットフォーム「Bandcamp」を活動の中心に据えるアーティストが増えてきた頃です。
このSynthwaveはまさに、Bandcamp(と映像のみYoutube)から生まれた独自の音楽シーンであり、特にLazehawk(https://lazehawk.bandcamp.com/)、Mitch Murder(https://mitchmurder.bandcamp.com/)、Kavinsky(https://kavinsky.bandcamp.com/)といったアーティストによって切り開かれました。
Lazerhawk - Visitors
筆者が極私的に認定する、初期Synthwave最高峰のマスターピース! 大音量での視聴推奨です!
Lazerhawk - King of the Streets -- (Unofficial Music Video - Einhander)
どうやらこちらのMVの映像はファンが勝手につけたもののようですが、なにしろこの界隈のPVは、アーティストの公式PVからしてMAD動画ですから、どれがファンメイドなのか、全くわかりません。
Lazerhawk - Fight to the Top
映像がNeros77(といっていいんだろうか・・・)! Lazerhawk、Mitch Murder、Miami Night 1984が所属するのは、インディーズどころか商業(企業)レーベルとはとても言えない、いわば同人レーベルのような存在。そしてこのサウンドと映像は・・・。重ね重ね申し上げますが、いつの時代のサウンドだ、そんなアホな。
Kavinsky - Nightcall(Drive Original Movie Soundtrack)
Kavinskyはもうすこし今風で聴きやすい。
さて、これにてSynthwaveの簡単な説明はおしまいです。ここからはSynthwave初期の革新的な音源たちをたっぷりお聞きいただきましょうか。
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