上地兼太郎
2016年2月24日18時14分
毎年1月末から1カ月間、流氷が訪れる北海道のオホーツク海を望みながらゆっくりとJR釧網(せんもう)線を走る観光列車「流氷ノロッコ号」(5両編成、定員321人)が、今月28日の運行を最後に廃止されることになった。JR北海道が24日、発表した。
1990年に3両編成の「オホーツク流氷ノロッコ号」として「出発」。知床斜里―網走間の車窓からは、流氷や雪化粧した知床連山が眺められることで、観光客に人気だった。
だが、列車を引っ張るディーゼル機関車が数十年経ち、老朽化。「整備費用も5億円かかる」(広報)ため合理化で廃止され、「来年以降は臨時列車の運行を検討していく」という。
北海道では、札幌と青森を結ぶ夜行急行「はまなす」が同21日に廃止となるなど、3月26日の北海道新幹線開業に伴い、在来線の列車の「ラストラン」が相次ぐことになる。
鉄道や関連遺産に詳しく、流氷ノロッコ号に今月乗ったばかりという「北海道鉄道観光資源研究会」の永山茂代表(56)は「廃止はとても残念だが、別の形で残るという道筋がつけられたことはうれしい」と話した。(上地兼太郎)
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朝日新聞社会部
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