THAAD:駐韓中国大使、公の場で韓国を脅迫

THAAD:駐韓中国大使、公の場で韓国を脅迫

 中国の邱国洪駐韓大使は23日、韓国国会で野党「共に民主党」の金鍾仁(キム・ジョンイン)代表と会い、韓米による終末高高度防衛ミサイル(THAAD)配備に関連し、「この問題で中国の安全保障利益を傷つけるならば、韓中関係は否応なく被害を受けることになる。韓中関係を今日のように発展させてきた努力が一つの問題で一瞬のうちに破壊されることになりかねない」と述べた。同党のキム・ソンス広報担当が明らかにした。

 邱大使は「両国関係が破壊されれば、回復は容易ではなく、長期間かかる。軍備競争の局面が生じても、韓国の安全が保障されるかどうか、再考してもらいたい」と述べた。キム広報によると、邱大使は45分の会談の大半をTHAAD問題に割き、メディアへの公表の可否を尋ねると、「THAADについては公表しても構わない」と答え、国連の対北朝鮮制裁決議案や北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議をめぐる中国の戦略についても言及があったが、(その部分は)公表を望まなかったという。

 邱大使はTHAADに関する中国の立場について、▲韓国政府はレーダー探知距離を狭め、THAADの性能を下げるなどの措置を講じるとしているが、中国政府はそれを信用できない▲親友として韓国の約束は信じられるが、問題は米国がTHAADを配備、増強、調整する全ての権限を持っている点だ▲THAADに韓国を守る効果があることは否定しないが、結局は中国とロシアを狙うことになるのではないか――と指摘。

 邱大使はさらに、「域内の戦略的バランスを破壊し、冷戦式の対決と軍備競争を招き、緊張と不安を高める悪循環をもたらす。そうした局面が生じても果たして韓国の安全が保障されるか再考すべきだ」と述べた。このほか、邱大使は「THAAD配備が北朝鮮の核実験など挑発に対する国際社会の協調を弱めかねない」とし、「(韓米が)THAAD配備に向け交渉することは、(対北朝鮮制裁をめぐる)国際社会の一致した対応を分散させることになる。THAAD問題がなかったならば、既に新たな国連決議案が採択されていたはずだ」と主張した。

鄭佑相(チョン・ウサン)記者
前のページ 1 | 2 次のページ
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) The Chosun Ilbo & Chosunonline.com>
関連フォト
1 / 1

left

  • THAAD:駐韓中国大使、公の場で韓国を脅迫

right

関連ニュース