イチローがキャンプイン　今年もおもしろＴシャツ

　メジャー３０００安打がピンチ！？　マーリンズのドン・マッティングリー新監督（５４）は、メジャー通算３０００安打まであと６５本と迫るイチロー外野手（４２）について「過度に起用しないよう留意する」と語り、今季は出場機会が減る可能性を示唆した。２２日の球団公式サイトが報じた。当のイチローは２３日にキャンプイン。恒例のオリジナルＴシャツを着て米フロリダ州ジュピターのキャンプ施設に現れた。

　イチローの３０００安打達成が風雲急を告げてきた。マッティングリー新監督は、節目の大記録を楽しみにしていると語りつつ、出場機会減をほのめかした。「去年のイチローは、プレーすべき試合数より多くの数（チーム最多の１５３試合）をこなしたと思う。今年も同様ならば、チームは故障者が多く、好ましくない状況ということになる。彼のプレータイムを積極的に制限するわけではないが、過度に起用しないよう留意する」

　さらに、指揮官は「彼はあと５年プレーすると何かで読んだから、（３０００安打に）到達するよ。われわれは勝利に向け、最良の選手を配置するために雇われているからね」と意味深に語った。

　マーリンズは右翼スタントン、中堅オズナ、左翼イエリチと外野レギュラー陣は固定。昨季はオズナの不振や残る２人の故障離脱などで、外野の４番手だったイチローの出場は激増したが、打率はキャリア最低の２割２分９厘。今季は外野の４番手に２６歳のディートリッチが割って入り、イチローは同５番手に位置付けられている。

　とはいえ、指揮官は大記録に挑む４２歳に一定の出場機会を与えるつもりだという。「彼は外野の穴をどこでも埋められる。プロであり、練習や準備の姿勢も含めてチームの重要な一員だ」。メジャー３０００安打を達成するには、数少ないチャンスを生かすしかない。

　イチローが、プロ２５年目、メジャー１６年目のキャンプをスタートさせた。２３日は練習前の健康診断に備えて午前８時すぎに施設入り。ヤンキース時代の２０１２年以降、恒例になっているオリジナルＴシャツで登場した。親交のあるダウンタウン・浜田雅功が、イチローと思われる野球選手を描いたもので、「人生は４２歳から始まるんやて」というメッセージが記されていた。　（ジュピター小林信行）