賢者の知恵
2016年02月24日(水) 石川一郎

2020年、大学入試が「激変」する
〜特に英語は大変革。求められる「スピーキング」能力

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〔photo〕iStock

 

文/石川一郎(かえつ有明中・高校長)

2015年末、文部科学省の審議会の一つ「高大接続システム改革会議」が、2020年度の大学入試からセンター試験に代わって導入される予定の「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」のサンプル問題を公開しました。

今の中学1年生が大学を受験する年に始まる「大学入試問題」の変容が見えてきたことで、改革の具体的なビジョンも明快になりました。

英語は話せるのが当たり前に!?

どの教科も従来と一変するのですが、特に英語は、大変革です。

英語の試験は「聞く」「読む」「話す」「書く」という4技能をチェックするのですが、中でもスピーキングが、今までの英語教育では重視されてこなかったために、難関でもあります。

ただ話すのではなく、「自分の考えをどう話せるか」が問われることになっていくのです。

すでに、上智大学や立教大学をはじめ多くの大学で、外部の資格検定試験を受験して結果のスコアを提出すれば、英語の試験は免除になる制度が立ち上がっていることはご存知でしょうか? TOEFL、英検、IELTS、TEAP、ケンブリッジ英検などの試験で代用していこうという動きです。さらに立教などを中心に英語の資格試験を立ち上げる動きまであります。

この外部の資格検定試験を従来の英語の入試に代用する議論は「2020年大学入試改革」のテーマの一つです。実はこれが2020年の改革のビジョンを映し出しているのです。どう変わるのでしょう?

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