2016年02月23日 15:18
カテゴリ : ストリートファイターV
予定では今回購入した『ストリートファイターV』で楽しんでる内容の記事を書いていたはずでした。
しかし、これは到底絶賛などできない内容。4回も実施した(実際には突発的にもっとしていた)CBTとはなんだったのか? この内容でなぜリリースしたのか? 疑問尽きぬ中、忍耐強く遊んでおります。
ネット上で、”ツールとしては良質、ゲームとしては未完成”というコメントを見かけましたが、『ストV』を一言で表すとこれがしっくりきます。ただしそれはネットワークがちゃんと機能して対戦ツールとして機能していた場合のこと。
2016年2月22日現在、オンラインはまともに機能しているとは到底言えないクオリティであり、現状ではツールとしても機能しておらず、イライラを募らせるユーザーが行き場の無い怒りを製品レビューや運営Twitterにぶちまけている惨状が続いています。
CBTの時から嫌な予感はしていましたが、製品版になってテンポの悪さは更に深刻に。
例えるなら前作がゲーセンで100円玉連コインするかのように遊べていたとすると、今作では席を立って千円札を両替しに行くどころか、隣の銀行のATMに行ってお金を引き出しに行かされてるようなテンポの悪さ。それほどマッチングは尋常じゃないほど遅い。クッソ遅い。
環境によるみたいですが私の環境では5分~10分待たされることはざら。おまけに対戦できたとしても試合結果の送信に失敗しまくる有様。
(※人によっては1分未満の待ち時間でマッチングしている方もいるようです。)
オンラインがダメならオフラインで遊ばせてくれればよいのですが、ストーリーやサバイバルなどの一人で遊べるモードはネットワークにログインしていないと報酬が貰えない仕様。だから実質トレーニング以外何も遊べない。アーケードモードも無いし、初心者に必要なコンボを学べるトライアルも未実装。その他多くのゲーム内システムについてもろくに説明されていません。
e-sportsやプロリーグを前面に打ち出す『ストV』のプロモーションは、国内における「所詮ゲームは稚拙な娯楽」という一般の認識を大きく変えてくれそうな可能性を持っているので、個人的にはこの戦略に凄く期待しています。
しかし、このタイトルがユーザーの盛り上りによって発展していったe-sportsではなく、最初からプロゲーマーやプロツアーの展開が組み込まれ、まるで盛り上がりが約束されたかのように触れ込み、そのプロイベントにあわせて発売を急いだ結果がこのような事態を招いているのではないかと、そんな推測すらしてしまうわけです。
格闘ゲームの間口を広めると謳いながら、現実は一般ユーザーを置き去りにするかのような仕打ち。
「お、ストリートファイターの新作か。面白そうだからやってみよう」と思って興味本位で手を出した方の多くは失望してすでにゲームソフトを売却しているか、二度とこの手のゲームには手を出さないと誓い、離れていったかもしれないと想像するのは大袈裟なことではありません。
ネガティブなことをつらつらを書いてますが、個人的に『ストV』に関しては、わりと本気で『League of Legends』や『Hearthstone』に肩を並べるぐらいの対戦ツールになることを期待しています。現状ではネットワークが貧弱すぎて足元にも及びませんが、幸いにも対戦ゲームシステムの部分がよく出来ているのが救い。
いやほんと、対戦ゲームとしては実に面白い。
バトルラウンジで特定のフレンドと(奇跡的に)遊べましたが、読み合いや駆け引きが楽しく、シンプルだけど奥深いシステムになっていて前作以上に面白い。格闘ゲームとして肝心な部分は良く出来ているのです。だからこそ腹立たしい。
おそらく半年ほど見守ればコンテンツも充実し、オンラインも快適になって良いゲームに仕上がって来るのではないかと期待しています。その間、ストシリーズが好きな人なら付き合ってくれることでしょう。
しかしこのスタートは紛れもなく失敗であり、取り込めたであろう多くのユーザーを損失したのは明らか。未完成で売り出されるゲームには本当にうんざりであり、こんなことを繰り返しているうちにコンシューマーゲーマーはどんどん離れていく。今後あらゆるゲームメーカーも、この死産となった『ストV』の失敗を教訓として活かしてほしいと切に願います。
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