危険ドラッグ製造 統括役の塾経営者を逮捕 塾に家宅捜索も

県警が押収した危険ドラッグ(県警提供)

国内最大規模の危険ドラッグ製造工場とみられる拠点を県警が摘発した事件で、県警薬物銃器対策課と多摩署などは20日、麻薬取締法違反(営利目的所持)の疑いで、東京都足立区、学習塾経営の男(37)を新たに逮捕した。県警は、同容疑で逮捕した男3人の統括役だったとみている。

男は、全国に個別指導・学習塾を展開する「スクールIE」の梅島校(足立区)をフランチャイズで運営。県警は同日、同校などを家宅捜索した。県警によると、男は2014年9~11月、男らから危険ドラッグの販売による収支報告をメールで受けていた。この期間に少なくとも計約7500万円の利益を上げていたという。

逮捕容疑は、3人と共謀して1月14日、埼玉県川口市のマンション1室で、麻薬成分「5F-QUPIC」を含む植物片約12キロを営利目的で所持した、としている。県警の調べに対し、男は「3人は知っているが、麻薬や危険ドラッグと関わったことはない」と容疑を否認している。

県警は1月、危険ドラッグを中国から密輸したとして、薬事法(現・医薬品医療機器法)違反容疑で男4人を逮捕。ドラッグに麻薬成分が含まれていたとして、うち3人を麻薬取締法違反容疑で再逮捕した。

スクールIE梅島校の男性職員は取材に「開校中に捜査員が捜索に現れ、驚いている。男は運営にほとんど関わっておらず、生徒と接点はないと思う」と説明した。

スクールIEを展開する運営会社の社員は「事実関係についてこれから調査する」と話した。

【神奈川新聞】

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