[PR]

 衆院選挙制度改革をめぐり、公明党の山口那津男代表は23日、政党間協議に先立つ自民党との個別協議には応じない考えを示した。公明が小選挙区の「一票の格差」是正のためのアダムズ方式導入を主張しているのに対して、自民は導入先送りの構えであることから合意は困難だと判断した。

 公明党は22日、大島理森衆院議長に対して、2015年の簡易国勢調査結果に基づく定数削減とアダムズ方式による定数配分見直しの同時実施を提案。大島議長は自民の要望に応じて、まずは自公協議を見守る考えを示した。

 だが、山口代表は23日の記者会見で「自民、公明だけで協議するのはそぐわない。議長の指導のもとで合意形成を図るべきだ」と主張。政党間協議を担う公明の北側一雄副代表も「自民との主張に隔たりがある。折り合いをつけるのはすぐには無理だ」と語った。

 公明の理解を期待していた自民幹部は「同調者がなく、厳しい状況に追い込まれている」と孤立化を懸念している。