赤井陽介
2016年2月23日22時24分
兵庫県教育委員会は23日、姫路市立中学校の男性教諭(58)が、いじめを受けて骨折した生徒について「病院では階段から転んだことにしておけ」とうその説明をするよう指示したなどとして、教諭を停職6カ月の懲戒処分とし、発表した。教諭は県教委の調べに「医師に言うと警察に通報されて、大きな問題になると思った」と話しているという。
県教委によると、この教諭が顧問だった部活動で昨年7月、練習中に1年生の男子生徒が上級生2人からひざ蹴りを受けるなどして胸部を骨折。教諭は病院に連れて行こうとした副顧問にうその説明をするよう指示し、生徒は病院で指示通りの説明をしたという。
その後、上級生2人がほかにも、この生徒を含む1年生3人に対して4月ごろから、たたいたりプールに沈めたりといった暴行を複数回加えていたことが判明した。学校側はいじめがあったと判断。校長は姫路市教委の指示も受け、上級生のうち、主力選手の3年生を8月の近畿中学校総合体育大会に出場させないよう命じた。しかし教諭は従わず、この3年生を大会に出場させたという。
教諭は県教委の聞き取り調査に、「出場させないことが望ましいとは割り切れなかった」と説明。県教委は「いじめを許さない姿勢が読み取れず、非常に大きな問題だ」としている。(赤井陽介)
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朝日新聞社会部
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