日本の社債流通市場でマイナス利回りによる売買が初めて成立した。日銀が22日に実施した社債買い入れオペ(公開市場操作)で平均落札利回りがマイナスとなり、それを受け市場で取引される社債利回りも低下した。
日本証券業協会が23日、前日に取引された社債の実勢利回りを公表した。それによると、ファーストリテイリングや東日本旅客鉄道(JR東日本)がマイナスで取引された。ファストリの残存期間3年程度の社債利回りはマイナス0.061%だった。買い手の証券会社はマイナス利回りの社債を市場で購入しても、それを日銀のオペに応じて売却すれば損失にならない。
日証協は証券会社からの報告を基に、ダブルA格以上の銘柄の売買価格(利回り)を取引のあった翌営業日に公表する。