総務課から変な指示が回ってきた。
昨日渡した契約書のコピー10部のうち一部が本物だから原本を返せ、というのである。
どうやら10部コピーとって、と頼まれた職員がエコ?に気を利かせ原本も入れてぴったり10部にし、すべて配ってしまったらしい。
まじか!と思ったけれどまじなんだからしょうがない。
みんなで書類を透かし見る。
ちっとも、分からない。
現代のカラーコピーの進化すげぇ。
文書に一カ所朱印が押してあるだけのシンプルな書類なので余計判別がつけ辛い。
ていうかなんでカラーにした?
私達は契約の内容が必要なだけなので、朱印がカラーである必要性はまるでなかったんだが。
そこはエコじゃなかった。惜しい。
本物を探し出せ、と透かして見たり、裏移りを探してひっくり返していたら、人狼ゲームを思い出した。
人狼ゲームが楽しそう
『人狼ゲーム』を御存じだろうか?
有名なゲームらしいが、私はつい最近知ったばかり。
色々なルールや役職があるのだが、簡単に説明してみる。
最初に村人や人狼、と言った役職の書かれたカードが配られる。
参加者はその内容を他人に教えてはいけない。
人狼は狼だとばれないように欺きながら毎晩村人を食べ、村人は議論して狼だと疑われる人物を処刑する。
狼を処刑出来れば村人の勝ち。村人を食べつくしたら狼の勝ち。
ミステリの定番、正直村と嘘つき村のクイズみたいで面白い。
このマンガを読めばルールが理解できると思う。ライアーゲームが好きな人ならハマりそう。
王様ゲームみたいに、このゲームが合コンで流行ればいいのに。
嘘が上手いとか人間性があぶり出されそうだ。
最初に処刑された人はヒマだからLINEのID交換がはかどっちゃったりして。
最後まで生き残った者が恋愛的には負けている人狼ゲーム。
どうだろうか?
実は私はマンガだけで、まだゲームに参加したことがないのだけれど。
オンラインもあるんだよなー。
楽しそう、やってみたい、でもはまりそうで危険…!
さて、当課の「10枚の書類人狼ゲーム」は予言者課長の「ツバつけて滲んだのが本物」発言で幕を閉じた。
課長の説は採用されたが課長のツバは残念ながら却下。
総務課には水で少しふやけた原本が無事返却された。
事件は無事解決したと思われた数日後。
他課に行ったらみんなが書類を日に透かしていた。
もしかしたら真の狼は総務課で笑っているのかも…。
汝は人狼なりや?