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 米ミシガン州で20日に駐車場などで銃を乱射し計6人を殺害したとして逮捕されたジェイソン・ダルトン容疑者(45)が、事件を起こす前後にタクシー配車アプリ「ウーバー」を使って複数の客を車に乗せて走っていたことがわかった。22日までに米メディアが伝えた。

 米CNNによると、ダルトン容疑者は事件直前にウーバーを使って客を拾ったという。乗客の1人は「運転手は途中で電話に出てから、一時停止を無視したり中央分離帯を突っ切って暴走したりし始めた。車から飛び出して逃げた」と証言。その後、ダルトン容疑者は3カ所で計6人を射殺。そして逮捕される約20分前にも4人家族を車に乗せたとされる。

 別の乗客は地元テレビの取材に「近くで乱射事件が起きていると聞き、念のため家族でウーバーを呼んだ。後部座席から運転手に冗談で『まさか犯人じゃないよね』と言うと、(運転手は)頭を振り『違う。疲れているだけだ』と答えた」と語っている。直後にテレビを見て容疑者だったと気づいたという。

 ウーバー・テクノロジーズ社は22日、事件を受けて電話会見し、「事前の審査では問題はなく、評判も良好だった。事件の兆候を察知することはできなかった」などと述べた。(サンフランシスコ=宮地ゆう)