JR奈良線複線化、夏から工事 京都知事が見通し
京都府の山田啓二知事は23日の府議会代表質問で、府や沿線市町が費用負担しJR西日本が実施するJR奈良線の複線化整備について、夏ごろから本体工事に入り、京都市営地下鉄との乗り継ぎを良くする六地蔵駅の改良にも新年度から着手する見通しを示した。
奈良線(京都-木津間、34・7キロ)の複線化2期工事は、藤森-宇治、新田-城陽、山城多賀-玉水の3区間計14キロが対象で、これにより京都-城陽などの計22・2キロが複線になる。
事業の環境影響評価を近く終える見通しで、2016年度当初予算案には府と関係市町が、本体工事費として3億7千万円ずつを計上している。
JR六地蔵駅(宇治市)では、地下鉄の六地蔵駅に近い京都市側にホームを延伸するため、16年度から詳細設計に取りかかる。駅の出入口同士が最も近い所で約100メートル離れているのが、半分程度に縮まる。桃山駅(伏見区)でもバリアフリー化を進め、いずれも22年度の完成を目指すという。
奈良線では、伏見稲荷大社に近い稲荷駅などで、近年急増した外国人観光客らを含め、乗降客数が増加傾向にある。
山田知事はこの日の答弁で「観光客の増加を追い風に、奈良線の高速化や複線化をさらに進めたい」と話した。
【 2016年02月23日 22時20分 】