5割の力で、ゆるゆらり。
2ヶ月ぶりの、1年間の記録の欠片
書類の整理をしていたところ、昨年のスケジュール帳が目に入った。なんだかんだでアナログ人間でもある僕は、Evernoteよりもほぼ日手帳にメモを残すことが多いのだ。簡単な日記、ふと思い浮かんだ言葉、気になるお店や、やりたいことリストなどを書き連ねる日々。
それら雑多な文字の破片は、たまーに読み返すことはあれど、年も変わればお役御免。手帳は机の引き出しの奥へとしまわれて、なかなか読まれることはない。……はずだったのだけれど、2016年に入って2ヶ月目で早くも目に入ってしまった。これもぜんぶ、確定申告のせいだ。
どっこいせ、とページをめくってみれば。
記録されているのは、なんてことのない日常。
今朝は寝覚めが悪い。午前中はスタバで作業した。昼飯は松屋でクーポン利用。ふらっと見つけて入ったお店の店員さんがイケメン。オフ会がむちゃくそ楽しい。キルケゴールとキャッキャウフフ。ブログへの批判コメ。艦これイベントで夜更かし。失恋相談のメモ。――などなど。
日記部分に関しては、当たり障りのない、けれど素直な内容。気心の知れた相手ならば見せることにも躊躇はないものの、かと言って読ませるには脳内がだだ漏れ過ぎて恥ずかしい。……だいじょうぶ、ポエムは書いてないよ。ブログのほうが、よっぽど恥ずいこと書いてるよ。
何を選び、何を捨てるか
しかしその一方で、「やりたいこと」「欲しいもの」「行きたいお店」としてメモっておきながら、それらの実現率は高くない。忘れずAmazonのウィッシュリストにぶっ込んでいればまだ良いほうで、今の今までメモったことを忘れていた内容も少なくない。まるで無意味である。
例えば、あるページには2つの付箋が貼ってあり、それぞれ次のように書かれていた。
- 大宮アイドール
- 大宮盆栽美術館
いずれも何かのイベントや本で見聞きしたもので、「同じ地域内で気になるもの」として、まとめてメモしておいたものなんじゃないかと思う。アイドルと盆栽を併記できるのは大宮だけ! ……ではないけれど、端から見たら「なんじゃこりゃ」なメモである。
ちなみに本件は、「大宮アイドール」を華麗にスルーし、「大宮盆栽美術館」はのちに訪れることになった。ブログにも書いている。華やかな舞台を目指すアイドル居酒屋よりも、慎ましやかながらも自然のままに個性を発揮する盆栽に、当時の自分は心惹かれたのだろう(適当)。
けれどまた別のページでは、次のようなメモもあった。
- 盆栽買う?
- デレステ!
「盆栽買う?」はたぶん盆栽美術館の流れで、「盆栽の入門書を探して、試しに買って育ててみる?」的な自分への問いなのではないかしら。そしてもう一方の「デレステ!」は、中居くんのCMですっかりおなじみになったスマホアプリ・音楽ゲームでござる。
結局、盆栽を買う機会は訪れず、ゲームは今なお続けているという今日この頃。アイドル居酒屋よりも盆栽、盆栽育成よりもアイドルゲームという図式が成り立つ結果となった。そもそもメモからして、「?」と「!」で気合いが違う。デレステはいいぞ。まだ課金はしていないぞ。
「達成率」は高めたいけれど、無理せずほどほどに
そのように昨年の手帳をパラパラとめくって振り返ってみると、上記のように2択ばかりではないが、それら「メモ」の達成率はちょうど半分くらいであると感じられた。本のメモが4冊分あれば、2冊は読み終わっている。飲食店名が2つ並んでいれば、1箇所には訪れている。そんな感じ。
想像するに、他の人と比べればこの「達成率」は低いほうなんじゃないかと思う。……いや、だって、言うなればToDoリストの半分しかチェックされていない状態なわけですし。ゲームのクエストに換算しても、まったく消化できていない、IN率が低すぎるプレイヤーじゃないっすか。
とは言え他方では、仕事でもあるまいし、自分の趣味の活動としてはこのくらいのバランスが良いと思えなくもない。インプットが多すぎれば、アップアップして消化しきれないのは目に見えている。それならば、“2分の1”という割合は程良いのかな、とも。
もちろん生活に余裕があるのであれば、この「達成率」は高ければ高いほど良いものなのかもしれない。逆にいろいろな問題が振りかかっているのであれば、最低限のことを必死にこなしつつ、メモはメモとして未来の自分に丸投げするのも悪くない。見る見ないは別にして。
そんなこんなで、「せっかくメモったのだから、興味のあることにはもっと首を突っ込んでいきたい!」と思いつつ、しばらくは「やりたいことリストの『半分くらい』を選択して過ごす日々」を送ることになるのでありましょう。
――ということで僕は、PSVitaの『艦これ改』は見送り、『艦これアーケード』を心待ちにすることにいたしまする。昨年のWii Uに続き、ゲーム機本体を買うのはキツいっぽい……。提督の皆様、何卒よろしゅう。