MakeUseOf:ソーシャルメディアで共有するものには気をつけなければなりません。それがどんな形で自分に返ってきて人生を台無しにするかは、誰にもわからないからです。何も考えずに良かれと思って投稿したものでも、思いもよらない方法で、自身を不利にすることに使われる可能性もあります。

これは、ソーシャルアドで追跡し、その情報を元に行動プロファイルを作成する、ウェブサイトだけではありません。企業が自分のデータを"盗んでいる"のではないかと心配する人は多いですが、悲しいかな、予想以上に誰もが自分の情報を無料で提供しているのです。

あなたの投稿やコメントだけで、Facebookがどれくらいあなたのことを知っているかを知ったら、ショックを受けるはずです。何でもかんでもソーシャルメディアで共有する前に、自分のプライバシーと安全を確保するために、SNSで共有しないほうがいいものをお教えしましょう。

1. 旅行や外出の日程


旅行のためにお金を貯めて、次なる大イベントを計画すると、SNSでもそのワクワクを共有したいと思うかもしれません。いつもほかの人の旅行自慢を見ているのだから、自分もやりたいと思いますよね?

しかし、いつ旅行に出かけて、いつ戻ってくるかを、世界中に知らせるのは愚かなことだと考え直したほうがいいです。誰があなたの投稿を見ているかわかりません。その情報を見て、家に泥棒に入ろうとする人がいるかもしれません。

旅行自慢をしたいと思ったら、少し我慢して、旅行から帰ってきてからにしましょう。旅先からリアルタイムで写真を投稿するのではなく、家に戻って来てから、旅行中のものを一度に更新しましょう。面白みには欠けるかもしれませんが、このほうが安全です。

これは旅行だけではありません。夜ご飯を今から食べに行くとか、今日は友だちの家に泊まるとか、そのようなことを共有するのも考え直しましょう。自意識過剰だと思いますか? だとしても、安全第一です。


2. 位置情報やチェックイン


スマートフォンが、GPS機能と連携して居場所を追跡しているのは知っていると思いますが、ブラウザも居場所を追跡できることは知っていますか? TwitterやFacebookのようなSNSで、ツイートや投稿をしたときに居場所がわかるのはそのせいです。これが位置情報と呼ばれるものです。

これで、悪意のある誰かが、あなたの位置情報を使ってストーキングすることもできます。もしくは、もっと個人的なデータを集めるために位置情報を使い、公に晒すこともできてしまいます。誰もが見られるインターネット上に、自分の居場所を晒したい人はいないでしょう。

このことからも、プライベート設定でのやり取りだとしても、SNSでは住所や電話番号を知らせないほうが良いでしょう。データが漏洩したり、アカウントが乗っ取られたりしたら、すべてが表に出てしまいます。

最後に、いくつかのSNSが提供しているチェックイン系のサービスも使わないほうがいいです。いつどんなときでも、自分の居場所を友だちや家族に知らせるのは良いことだと思うかもしれませんが、そのリスクについて考えたら、やる意味がないと思うはずです。


3. 特権的な内部情報


自分の個人情報をうっかりSNSに投稿してしまうのはよくあることですが。ほとんど場合、そこまで大きな影響はありません。しかし、仕事関連の情報であれば、とても慎重に扱わなければなりません。

たとえば、会社の機密保持契約(守秘義務契約)に同意・署名している場合は、コミュニケーションの形式だけの問題ではありません。機密情報をSNSに漏らすのは(意図的でなくても)、望んでいることではないはずです。

来週解雇されるのが誰か、来年の会社の事業戦略は何かなど、会社の内部情報に通じる立場にある場合も同じことが言えます。そのような内部情報を共有する権限がないのであれば、絶対にやってはいけません。さもなければ、法的問題に発展してもおかしくはありません。


4. 不平不満や文句


職場だけでなくSNSでも、会社や仕事の不満をぶちまけないようにするのは大事なことです。上司や同僚の不満を言いたいなら、誰かが見る可能性が高いSNSは、適切な場所ではありません。

何となく、これでトラブルになっている人が多いように思います。今の時代は、どんなことでも批判したり、文句を言ったりするような傾向にあるのかもしれません。しかし、理由はどうあれ、多くの人にとって、SNSが巨大な不満のはけ口になっているのは間違いありません。ただし、慎重に行動しなければ、不満を言ってクビになる可能性もある、ということは覚えておきましょう。

同じように、会社に関するネガティブな投稿もしないほうがいいでしょう。先ほども言いましたが、SNSは誰が見てもおかしくないため、誰かが内容について報告するかもしれません。その結果、名誉毀損で訴えられるかもしれません。どうしても不満が言いたいなら、それ専用のサイトを使ってください。


5. 罪を認める証拠


SNSで目にするものすべてが合法とは限りません。冗談や炎上狙いのコメントのせいで、罰金を払ったり、解雇されたりすることもありますが、誰もが見られるような状態で、自分のアカウントで完全に違法なことをしたり、証拠を残している人もいます。

昨日の夜バカみたいに酔っ払って、車運転しながら家に帰ってたら、うさぎひいちゃった。

2016年1月22日 Quincy Walker(@O2DaTail)

FacebookやTwitter上で、本当に凶悪な犯罪を見ることはないと思いますが、飲酒運転した話や、高速道路に降りて自撮りした写真などを、面白おかしく載せているのは時々見かけます。また、隠し持っているマリファナや、違法に所持している拳銃、盗んだ物やお金の写真を撮っている人もいます。

あなただけでなく、誰もがこんなものをSNSに投稿するべきではありません。そんなことをしても、せいぜい「いいね!」がいくつかもらえたり、友だちに信じてもらえたりする程度です。最悪の場合、逮捕されてもおかしくはありません。


6. 高額商品を買ったこと


新しい物を買ったことをSNSで報告するのも、みんながよく自慢することのひとつです。新しいスマホやタブレット、ノートパソコン、車、家、何を買っても、ネットに上げずにはいられないのもわかります。しかし、そうしないほうがいい理由が2つあります。

1つ目の理由は、このような投稿をすることで、それを見ている人の不安や負け犬的な感情を増幅し、SNSが良くない影響を与えるという問題を助長するからです。人生や生活における"良いこと"だけを投稿していると、思いがけず誰かの妬みや恨みを買うことにもなります。

2つ目の理由は、もっと現実的なものです。あなたが新しく高額な商品を買ったと世間に知らせると、誰かが盗んだり、騙そうとしたりするかもしれません。極端な例で言うと、宝くじに当たったと世間に言いふらすようなものです。どうなるかわかりますよね?

原則として、宝石や高級な商品をSNSで見せびらかさないこと。100%信用できる人だけが見ていると限らない場合は特にです。


7. 専門的なアドバイス


風邪をひいている人が、Facebookで何が効くかを聞いていたり、トラブルに遭った人が、Twitterで法的なアドバイスを求めていたりするのを見たことがあるでしょう。どちらも、いわゆるQ&Aサイトでもよく見かけます。

しかし、どんなにアドバイスしたくなっても、どんなに自分には間違いないことだと思っても、SNSで医療もしくは法律に関するアドバイスはしないのが賢明です。仮に、あなたが医者や弁護士だとしても同じです。

あなたはすべての事実を知っているわけではない、というのがポイントです。誰かが風邪をひいていたら、医師や医療の専門家に診てもらうべきでしょう。これは、運動、ダイエット、金融、恋愛などに対するアドバイスでも同様です。黙っているのが一番です。


8. 懸賞や募集など応募するもの


SNSは、あまり深く考えずにクリックひとつでシェアできるので、懸賞やコンテスト、何かを募集する目的で使いやすいです。しかし、応募するのに個人情報を記入させられる場合は、ちょっと考え直したほうがいいかもしれません。

第一、そのような懸賞やFacebookのゲームの招待などを常に共有していると、友だちにはいい迷惑です。良くてスパム扱い、最悪の場合いかがわしい人間だと思われます。

しかしそれ以上に、懸賞や募集を隠しミノに、詐欺まがいのことをしていることもあります。知らずにウイルスを広めていたり、誰かの個人情報を盗んだりするのに加担している可能性もあります。安全を期する場合は、「シェアしてください」系のものは警戒したほうがいいでしょう。


9. 後悔するかもしれないこと


これは余りにも責任逃れ的な書き方だと思うかもしれません。カバーしていない範囲をすべて含めようとしていると思われるかもしれませんが、SNSをうまく使いこなすルールがひとつだけあるとしたらこれです。世界中に広めたくないことは決して投稿しないこと。

インターネットに関して誰もが知っておくべきことは、一度オンラインで公開したものは、完全に削除することはほぼ不可能だということです。写真、ビデオ、記事など、投稿したものを誰が見たのか、誰が保存したのか、誰が共有したのか、確認する方法はありません。

今日投稿したものを、2年後に後悔したとしたら、自分のアカウント自体は削除することができるかもしれませんが、投稿したものを完全に消し去ることはできません。この点については、自分だけが消したとしても完璧ではないのです。完全に大丈夫だと思ったもの以外は、投稿も共有もしないことです。


SNSでの行動は慎重に


SNSのヘビーユーザーの人は、この記事を読んで怖くなったかもしれません。それでいいのです。SNSを完全に信用することはできない、というのは事実です。そのときは大丈夫だと思っていた些細なミスでさえも、思いもよらないような酷い結果につながることだってあります。だから、本当に気をつけてください。

それでも、SNSには良いところがたくさんあります。慎重に行動することを念頭におきつつ、身を守りながら楽しく活用しましょう。


9 Things You Should Never Share on Social Media|MakeUseOf

Joel Lee(訳:的野裕子)
Photo by Shutterstock.