ということで、exファーレンハイトa.k.a.ファーさまこと、桐谷ヨウさんの著書「仕事ができて、小金もある。でも、恋愛だけは土俵にすら上がれてないんだ、私は。」の感想です。
仕事ができて、小金もある。でも、恋愛だけは土俵にすら上がれてないんだ、私は。
- 作者: 桐谷ヨウ
- 出版社/メーカー: ワニブックス
- 発売日: 2016/02/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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書籍タイトルが長いのでヨウさん推奨の「でも恋」を採用してみた。
書籍『仕事ができて、小金もある。でも、恋愛だけは土俵にすら上がれてないんだ、私は。』のお知らせ。 - My Favorite, Addict and Rhetoric Lovers Only
こういうとき、友人の本だということをなるべく忘れ、フラットに読んだ上で感想を書くスタンスなのですが、その上でも良著だと思いました。
内容というかテイストついては、AMやサイボウズ式の連載を読んでいる人から見ても「おっ!いつものファーさま節だな!」という感じで、スイスイ読み進められると思います。むしろ、いつもよりちょっと優しめかも?
本文は
0章 ゴミクズのようなモテテクは捨ててしまえ!
1章 男が暴く、男の本音
2章 恋愛だけは土俵にすら上がれていないキミへー恋愛準備編ー
3章 これから始まる本当の恋愛の話をしようー恋愛実践編ー
4章 最後の女になっちゃいなよー結婚編ー
5章 ここから始める本当の生き方の話をしようー幸せのその先へ編ー
という感じの章立てになっており、どこかの章だけ抜き出して読んでも、十分読み応えのある内容になっていると思います。
個人的には1章、「男の本音」パートがなぜここまでページを割いて書かれているのか、最初疑問だったのですが、読み終えたあと、ハッと合点が行きました。
彼が本著で繰り返しメッセージしているのは、「男」という大きな主語に対して防御のあまり鎧を着込んでしまっている女性に向けて、そうじゃないんだ、「男」といってもこれだけいろんなヤツがいて、いろんなことにビビったり、悩んだりしているんだ、ということ。それを伝えた上で、相手は「男」という大きなカタマリではなく、ひとりひとり、違う人間であるのだから、それをちゃんと見つめていこうぜ、ということ。
そのためにしっかりと自立して、時にはしたたかに「モテテク」を駆使してもよし、相手のことも、そして相手と同じくらい(もしくはそれ以上に)自分自身のことも尊重し、良いパートナーシップを作っていこうぜ!というメッセージが通底していて、ああ、いいなあ、と感じました。
ヨウさんが面白いのは、いつも好奇心旺盛で、ポジティブな意味でのミーハーさがあり、常に新しいものを、目をキラキラさせながら探しているところ。それが「人」に対しても発揮されていて、いつも相手の良いところ、面白いところを見つけようとしている気がします。
それはたぶん、彼自身が「誰にでもきっといいところがあるはず」と信じているからなんでしょうね。そういう彼が説く恋愛論だからスッと入ってくるし、女性としても受け入れやすいんだろうなあと思いました。
前半は「ゴミクズのようなモテテクは捨ててしまえ!」や「セックスをしてボーナスポイントを失ったあとのリアクションがあなた自身への冷静な評価」などキレッキレの名言を乱発しつつ、後半はグッと優しげな語り口調になり、最終的には全女性の幸せを祈らんばかりの思いやりを見せてくるあたりも、オラオラ系に振りきれない優男の良さが出ていて、クスッとさせられます。
読了感は「ああ、女も大変だけど、男も大変そうだなあ。じゃあこっちも歩み寄るから、なんとか仲良くやっていこうよ」という感じで、なんだかポジティブになれる一冊でした。特に5章、「ここから始める本当の生き方の話をしよう」は必読で、恋愛やパートナーシップを通じて「他者とどうコミュニケートしていくか」「価値観のズレやピンチ、様々な問題をどう乗りこなしていくか」のテクニックを身につけ、すべての人がのびのびと生きて欲しい、というメッセージを感じました。この章だけ恋愛から少し離れているんですが、もしかしたら、ここが彼の伝えたいことの本質なんじゃないかな、と思います。
ということで、恋に悩む人も最近恋をしていない人にもすすめたい一冊。
恋のある人生は楽しいし、誰かに愛されるのはうれしい。まずは土俵に上がり、対戦相手の顔も名前も分からないまま怯えている状態から卒業するための第一歩を。そのためにも、傷つきたくないあまり着込んでいたずっしりと重い鎧をぶっ壊そう。この一冊は、その大きなきっかけを与えてくれるのではないかと思ったのでした。
仕事ができて、小金もある。でも、恋愛だけは土俵にすら上がれてないんだ、私は。
- 作者: 桐谷ヨウ
- 出版社/メーカー: ワニブックス
- 発売日: 2016/02/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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発売は今週金曜日。要チェックですよ!
今日はそんな感じです。
チャオ!