活性酸素を除去する5つの方法とは?食べ物や運動などの生活習慣に注意!
最近、疲れやすくなったり、肌や髪が老化したような気がしていませんか?それは、年齢による影響以外にも、活性酸素が関係しているかもしれません。
活性酸素とは、体内に入ったウイルスや細菌などを酸化させるための物質です。体の健康を守るために大切なものですが、これが増えすぎると色々な不調が起きる原因となります。正常な細胞まで酸化させてしまう可能性があるので、身体が老化してしまうわけです。
細胞が酸化することによって、老化や生活習慣病などの原因となってしまいます。美容にも悪影響を与えてしまいますから、活性酸素を増やさないために日頃から気を付けるようにしましょう。
ここでは、活性酸素の影響と対策について紹介します。
目次
活性酸素とは何か?
本来、活性酸素は人間の体には必要不可欠なものです。白血球から放出されるもので、体内のウイルスや細菌を撃退する働きがあります。なので、そこまで悪いものではありません。
ただし、活性酸素が増えすぎてしまうと、正常な細胞まで攻撃して老化が進行してしまうわけです。
活性酸素により細胞が攻撃されると、外側にある細胞膜が酸化してしまい過酸化脂質になってしまいます。すると、細胞内で栄養補給や老廃物の排出ができなくなり、機能が衰えて死滅していくわけですね。
活性酸素は、普通に生活しているだけでも絶えず発生しています。人間は常に呼吸をしていますが、呼吸により取り入れた酸素の2%は活性酸素になるそうです。
他にも、紫外線を浴びたり、タバコを吸ったり、強いストレスを感じた時などにも、活性酸素の発生量は増えてしまいます。
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活性酸素の悪影響について
肌へのダメージ
肌を露出して紫外線を浴び続けていると、活性酸素が大量に生成されてしまいます。すると、肌細胞が酸化してしまって、肌へダメージを与えてしまうわけです。つまり、肌の再生機能が奪われてしまって、老化が進行してしまうということです。
具体的には、シミやシワが増えたり、ハリや潤いが失われたりしてしまいますね。そして、最悪のケースとしては、皮膚ガンになってしまうこともあります。「シミの原因と対処法について」でも紹介しましたが、紫外線は肌に悪いのでしっかりと対策をしましょう。
髪へのダメージ
活性酸素により毛母細胞やメラノサイトが酸化してしまうと、髪に深刻なダメージを与えてしまいます。髪を生成する毛母細胞が酸化することで、髪のツヤが無くなったり、傷んだ髪を修復することができなくなるかもしれません。
また、髪の黒さを作るメラノサイトが傷つくと、白髪が増える原因にもなります。男性の場合には、ハゲや薄毛になる可能性がありますね。髪の健康が損なわれてしまいますから、十分に注意してください。
太りやすくなる
活性酸素は、筋肉にもダメージを与えます。特に、女性は男性よりも筋肉が少ないですが、これが劣化してしまって基礎代謝が下がってしまいます。すると、毎日のカロリー消費が少なくなるので、太りやすくなってしまうわけです。
また、運動をしたとしても効率よくカロリー消費できないので、なかなか痩せられなくなってしまいます。ダイエットの成果が出にくい体になりますから、女性にとっては大きな問題だと言えるでしょう。
生活習慣病
人間の体内には、コレステロールと呼ばれる細胞を保護する脂肪があります。そして、コレステロールにも、悪玉コレステロールと善玉コレステロールの2種類があるんですね。
活性酸素が増えてしまうと、悪玉コレステロールを酸化させて血管内に付着させてしまいます。その結果、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞などの原因となるわけです。
また、がんや糖尿病、アルツハイマーやアトピー性皮膚炎など、いろいろな病気を引き起こす可能性があります。死に至る深刻な病に発展する恐れもあるので、十分に注意しないといけません。
活性酸素が発生する原因とは?
日常生活による呼吸
先にもお伝えましたが、呼吸をすることによって活性酸素は体内で作られます。呼吸で取り入れた酸素の2%ほどが、活性酸素になると言われていますね。
ただ、これくらいの量であれば、細菌やウイルスを撃退するために必要なものです。なので、特に心配することはないでしょう。
しかし、ハードな運動などをすると心拍数が高くなり、取り入れる酸素の量も多くなります。すると、発生する活性酸素の量も増えてしまうので、注意が必要ですね。
身体を動かすのは健康に良いことですが、ハードすぎるのも問題があるといえます。
ストレス
何らかの強いストレスを感じると、体内では「副腎皮質ホルモン」が分泌されます。これにより、ストレスを緩和させる働きがあるわけですね。ただ、それと同時に、活性酸素も生成されてしまいます。
また、ストレスを溜め込むと、ビタミンCを大量に消費しがちです。ビタミンCには抗酸化作用がありますが、それが不足すると活性酸素が増える要因となります。
仕事や人間関係などでは、ストレスが溜まってしまいますよね。社会人になると、理不尽な仕打ちを受けることも少なくありません。だから、適度にストレスを発散させて、溜め込むことの無いように気を付けなくてはいけません。
紫外線
太陽光には紫外線が含まれていますが、これを浴び続けていると活性酸素が増える原因となります。紫外線から肌を守るために、大量に活性酸素が発生してしまうからですね。だから、肌細胞やコラーゲンが老化してしまって、シミやシワができるわけです。
特に、夏場の紫外線量は多くなりますから、日中の外出を避けたり日焼け止めクリームを塗ることをおススメします。女性にとっては大きな問題ですから、常に頭に入れておくべきだと言えるでしょう。
喫煙
タバコに含まれるニコチンやタールは、人体にとって有害な物質です。なので、喫煙により体内に有害物質が入ることで、それに対抗するために活性酸素が生成されます。喫煙者の数は減少傾向にありますが、吸っている人は体の老化が早まってしまうでしょう。
また、自分は吸っていなくても、他人の煙を吸うことでも同様の効果があります。そのため、喫煙スペースに近づかないようにしたり、喫煙者から距離を置くようにしてください。
お酒の飲みすぎ
適量のアルコールを摂取すると、活性酸素の除去に効果があります。なので、コップ1杯程度のお酒であれば、毎日飲んでも問題ありません。しかし、量が多すぎると逆効果となるので、十分に注意が必要ですね。
体内に入ったアルコールは、肝臓で分解されます。その時に、活性酸素が発生してしまうわけです。当然、飲酒量が多いほど活性酸素も増えてしまいますから、ほどほどの量に抑えることが大切だと言えるでしょう。
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抗酸化力を高めることが大切!!
活性酸素による酸化を防ぐために、人間の体には「抗酸化力」という機能があります。抗酸化力が高まることで、以下のような効果が期待できます。
- 活性酸素の発生を抑える
- 活性酸素による酸化を抑える
- 活性酸素によるダメージを修復する
この抗酸化力の源となっているのが、「抗酸化酵素」と呼ばれるものです。抗酸化酵素の代表としては、SOD(スーパーオキサイドディスムターゼ)酵素があります。活性酸素を無力化してくれるので、老化防止に高い効果があるでしょう。
ただ、SOD酵素の量は、40歳前後を境として急激に減少する傾向にあります。なので、普段の食事や生活習慣に気を付けて、抗酸化力を高める工夫をしなくてはいけません。
活性酸素を減らすための対策
タバコを吸わない
タバコを吸うことで、体内に活性酸素が増えてしまいます。また、タールなどの発がん性物質も含まれるので、細胞へのダメージが大きくなります。副流煙も同様なので、周りにタバコを吸っている人がいるなら要注意です。
だから、タバコを吸っているのであれば、早急に止めた方が良いでしょう。また、友達がタバコを吸っている時は、少し距離を空けるようにしてください。最近は分煙化が進んでタバコの煙を吸う機会は減ってきましたが、日頃から意識的に避けるようにしておいてください。
お酒の量を減らす
お酒を飲むと肝臓でアルコールを分解しますが、その際に活性酸素が発生します。当然、お酒の量が多いほど活性酸素も増えてしまうので、あまり飲み過ぎないようにした方が良いですね。お酒が強い人は抗酸化作用も強い傾向にありますが、お酒が弱い人は要注意です。
付き合いで飲みに行く機会が多いかもしれませんが、少量に抑えることで体内の活性酸素を減らすことができます。どうしても飲む必要があるのならば、ノンアルコールビールなどにするといいでしょう。
ストレスを溜めない
社会で生きていく以上は、ストレスを感じるのはやむを得ません。問題なのは、ストレスを必要以上に溜め込んでしまうことです。先述の通り、ストレスを溜め込みすぎると、それに対抗するために「副腎皮質ホルモン」が分泌されます。
そして、そのホルモンがストレスを分解する際に、活性酸素が発生してしまうわけです。ですから、副腎皮質ホルモンが分泌される前に、ストレスを発散しなくてはいけません。
そのために、自分なりのストレス発散方法を知っておくことが大切でしょう。カラオケで大声で歌ったり、軽く運動をしたり、買い物をしたりなど、自分の中で気持ちがスッキリする行動があるはずです。
だから、心の中にストレスを溜め込むのではなくて、しっかり発散できるようにしてください。
紫外線を避ける
すでにお伝えしましたが、紫外線を浴び続けると活性酸素が増えてしまいます。なので、日頃から太陽の光を浴びないように気を付けないといけません。外出する時には、日傘や帽子などを着用して、日焼け止めクリームなども使用した方が良いですね。
曇りの日でも紫外線は多いですから、油断はしないでください。肌のシミやシワが増えてしまう原因となりますので、かなり気を遣った方が良いでしょう。日中はなるべく日陰を歩くなど、紫外線を浴びない生活を心がける必要があります。
抗酸化力を高める食品を食べる
体内に摂取することで、抗酸化力を高めてくれる栄養素があります。これらを「抗酸化成分」と呼びますが、日頃から積極的に食べるようにしてください。
ビタミンCとE | 果物や野菜、ナッツ類に多く含まれている |
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βカロテン | 緑黄色野菜や柑橘類に含まれている |
ポリフェノール | コーヒーや紅茶に含まれている |
カテキン | 緑茶などの茶カテキンが有効 |
リコペン | トマトやスイカなどに多く含まれる |
フラボノイド | 玉ねぎやシソなどに含まれる |
セサミノール | ゴマに多く含まれる |
体内の抗酸化力を高める抗酸化成分として、よく知られているのが、ビタミンC・Eの抗酸化ビタミンと、βカロテンやトマトのリコピンなどのカロテノイド、さらに植物に含まれる色素や苦味成分であるポリフェノールです。お茶のカテキン、ごまのゴマリグナンなども、みなポリフェノールの一種です。
引用:活性酸素と老化の関係
以上、活性酸素の影響と対策について紹介をしました。美容と健康に悪影響を与えてしまいますから、しっかりと対策を行ってください。アンチエイジングにもなるので、若々しい肌や髪を維持するためにも大切なことです。
photo credit: Not a Microphone