はじめに
TinTinがVimVimにならなくなってきたのはいつからだろうか?ここ数年な気がするが具体的にいつかは覚えていない。command not foundになっている。jkをみるとiで入力モードになっていたはずのに気がつくとESCでノーマルモードに戻っている。とういことで自分の体のエラーチェック目的でEDについて調べたのでその知識をシェアしたい。
EDとは
EDは「勃起を発現あるいは持続できないために満足な性交渉ができない状態(アメリカ国立衛生研究所,National lnstitute of Health:NIHより)」と定義されている。生物医学的な現象であることに加え,社会的・文化的に規定されることもあり,世界各国におけるED罹患率には若干の開きがみられる.EDの概念が世に出てから10年以上経過している。少し前になるが1997~1998年に行われた国際調査によると,日本における40~70歳の中等度型および完全型の ED有病率は34%とされており,そこから日本における有病者数を約1130万人と推計する報告もみられる。これは神奈川県民の以上である。つまり日本第二位の県の全員がEDであると言っても過言でない数字である。日本は諸外国(マレーシア,イタリア,ブラジルと比較それぞれ22%,17%,15%)に比べ,高い有病率である。また、EDは糖尿病・心疾患の罹患,LUTS(lower urinary tract symptoms),1日30本以上の喫煙,年齢 うつ病(既往および現在の罹患)に相関し,教育,運動,アルコール飲酒に逆相関するという。アルチュハイマー万歳!また、EDは糖尿病の神経障害に合併しやすいという印象が一般的だが,糖尿病に合併するEDについて最も大きい寄与因子は加齢(60歳以上、寄与率27.2%)であり、神経障害(74%)より高値であることはミステリーである。
VimVimになる仕組み
まずTinTinがVimVimする仕組みを説明したいと思う。性的な刺激を受けると海綿体の内皮細胞や神経末端から一酸化窒素(NO)が出て、それ海綿体平滑筋細胞の中でグアニル酸シクラーゼという酵素を活性化させ,海綿体内の GTP という物質をcGMPに変換させる。この cGMP が陰茎海綿体の平滑筋を弛緩させるために,動脈の血管抵抗がなくなり陰茎内への血液の流入量が増加するためTinTinはVimVimになる。しかし,そのままcGMPが働き続けるとTinTinが長時間VimVimしてしまい困ったことになりる。そこで体から出るESCキーボタンの役割を果たすものがPDE5(ホスホジエステラーゼ5型) という酵素が働きだす。VimVimする必要がなくな ったらこの酵素がcGMPを5’-GMPに変化させ入力モードからノーマルモードに切り替える。バイアグラⓇなどの PDE5 阻害薬はこのPDE5 の働きを抑える薬で、VimVimを消退させる酵素を抑えるのですから入力モードへの移行に問題がある方にはよい薬だ。また直接 cGMP を増やす働きはないので無条件に勃起させるのではなく,イヤーンな刺激を受けたあとのVimVimを支えるので非常に生理的だ。
PDE5 阻害薬の開発経緯
PDE5 阻害薬は本来心臓の血管を拡張させる薬として開発されていた。.この作用は十分でなかったので心臓病の薬としては世にでなかったが、作用自体はあるので硝酸薬と併用すると相乗効果にて血圧が下がるなどの副作用が出てしまい併用禁忌となっている。完全に余談であるが薄毛の治療薬であるプロペシアも前立腺肥大の治療薬として開発されたが治療効果が弱くお蔵入りになった薬だ。つまり、大体の男性の悩みの治療薬は失敗作の副作用の方がすてきやん!って感じで発売されているモノが多いことも付け加えておく。
PDE5阻害薬の特徴
PDE5阻害薬としてはシルデナフィル(バイアグラ),バルデナフィル(レビトラ),タダラフィル(シアリス)が認可されており、それぞれの特徴がある。シルデナフィルは空腹時に服薬、バルデナフィルは食事の影響は受けにくい、タダラフィルは36時間の効果が期待されるといった特徴がみられるが、いずれのPDE5阻害薬も有効性は80%以上と高く、大きな優劣はみられない。副作用については、頭痛やほてりなど比較的軽微な症状に加え、何より留意すべきは冠動脈疾患を含めた心疾患である。アメリカ食品医薬品局(FDA)によると、1998年3月下旬から11月中旬までに300万人以上の男性に約5000万錠のシルデナフィルが処方されたが、治療に関連する130の死亡が報告された。シルデナフィル自体の寄与因子はそれほど高くはないが、冠動脈疾患・心疾患の有無については服用する際十分留意すべきである。
その他の治療
PDE5阻害薬以外の治療としては八味地黄丸や柴胡加竜骨牡蛎湯、補中益湯なども処方のレ
パートリーとして考えられるだろう。またβ遮断薬カルシウム拮抗薬、抗うつ薬、スピロノラクトン、ホルモン薬など、ほかの治療目的で服用している薬剤が原因でEDを生じている場合も考えられ、喫煙や大量飲酒などもまたその要因となり得る。