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毎週 月-木曜 放送 総合 午後7時30分-午後7時56分 [再放送] 毎週火-金曜 総合 午前0時10分-午前0時36分(月-木曜深夜)

これまでの放送

No.2990
2011年1月24日(月)放送
飛び出せ!“異能”
 ~日本の閉塞感を打ち破れ~
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出演者 渡辺 誠一郎 さん (ベンチャー企業経営者・技術者)
「閉塞」「萎縮」「内向き」…と言われる今の日本。そんな中、アイデアと技術で「日本から世界を変えよう」とする若者たちがいる。突出した才能がありながらも大企業などから排斥されたり、なじめず埋もれていた「異能」と呼ばれる人たちだ。世界中の人の脳をつないで未来の予測システムを開発する者、建物や人などのあらゆる情報がスケスケになる技術を開発する者…。一見突飛だが、これまでの延長線上にない発想で世界に打って出ようとしている。世界では今、個人の才能が巨万の富を生む時代。今月公開の映画のモデルにもなったフェイスブックのマーク・ザッカーパークをはじめ、ユーチューブやグーグルでも、金も権力もなかった若者たちが時代を牽引している。番組では、日本で組織や社会の型にはまらず埋もれてきた異能たちの苦悩と活躍、彼らを活かそうとする人々の動きを通して、日本再生の可能性を考える。
出演者の発言
番組中の出演者のコメントを掲載
出演者
渡辺 誠一郎 さん (ベンチャー企業経営者・技術者)
渡辺 誠一郎さん(ベンチャー企業経営者・技術者)

<スタジオ>

●VTRに登場したアイデア、どうご覧になったか?

>>とってもおもしろいと思う。こういうアイデアを披露し競うコンテストが、もうすでに何度か行われているということも、とってもおもしろいと思う。


●コンテスト自体もおもしろい。

>>それ自体もおもしろい。そういう場がどんどん広まってきてるっていうのは、とってもいいことだと思う。


●1位にはならなかった石橋さん・宮内さんも、あとから投資話が。

>>そこが非常に私も感銘を受けたところで、捨てる神あれば拾う神。実際に私も、シリコンバレーで、投資を受けたときに、結局、いろいろ当たって、砕けていって、最後に拾ってくれた人っていうのは、逆ばりで拾ってくれるみたいな、そういうこともあるので、これ、大事なことだと思う。


●シリコンバレーには、多くの世界各国のいわば異能たちが集まる場所で、いろんな技術者をご覧になっていらっしゃるわけだが、日本の若い人たちのポテンシャル、潜在力はどう見ておられるか。

>>全然遜色ない。むしろレベルは高い。それぞれの個人の方々の発想力というのは、
なんら劣ることはないと思う。


●やっぱり発想力が大事なんですか。

>>発想力が大事、まずはそこがないと、ネタが出てきませんから、そこは非常に大事。


●いわば奇想天外なアイデアであればあるほど、何かおもしろがってくれるカルチャー、
あるいはそういうものが大事だといわれてますよね。

>>まさしく、そういう素材そのものには、私、遜色ないと思う。でも、それをなんというか育てる生態系みたいなものがやはりまだ差があるだろうなというふうには思う。


●実際日本に足りない、一番足りないものってなんですか。

>>一番足りないものっていうのは、そういう変わった人たち、変人、異能の方々は、要は、全人格的にきれいに丸くできてる人ではない。だから、例えばコミュニケーション上に問題があったり、いろいろ偏った形を持った人たちが多いのだけれども、そういった人たちを上手に、サポートしてあげる、メンター的な人たちが、どれだけいるか、どれだけ経験値を持った人たちがサポートしてあげるかというところに差があるように、私は思う。


●つまり、いいアイデアを持って、すごい技術力を持っているけれども、実際にこれ、競争の激しい世界だと思うがどうか?

>>非常に突拍子もないと思っても、世界に3人ぐらいは同じようなアイデアを持った人がいる。世界には同時多発的に、そういう3人ぐらいの発想があって、それを推進しようとするグループが必ずいるので、そこを突き抜けてかなきゃいけない。そのときに、発想した本人だけの努力では、まずできないわけで、これを上手に補ってあげる、生態系といいますか、人たちの集団、そういうマリアージュというか、そういう結合が上手にいくかどうかっていう、そのへんの問題だと思う。


●そうした補う人々というのは、スピードが大事なときに、やはりぶつかる壁も高くなったときに、いろんな意味で競争を有利に運んでくれるようなアイデアも提供するのか。

>>そうですね。私自身も米国のベンチャー・キャピタルから出してもらいましたけれども、そのときにいろいろ学んだことは、彼らからすると、賭け、ギャンブルみたいなものなので、その賭けたときに、そこが成功確率を上げるように、ありとあらゆる手練手管といいますか、ノウハウを注ぎ込む。そのことばとして、アンフェアアドバンテージということばが、よく出てくるが、要は、極端に言えば、ずるい戦法を使ってでも、競争相手に勝つという、そういうバイタリティといいますか、そういったことも、非常に大事なポイントだ。


●日本は大企業の中にも有能な技術者がたくさんいらっしゃるだろうし、発想を持っている方もいらっしゃるかと思うが、なぜ、本当に革新的なもの、世界を変えるようなものが日本から出てこないのか。

>>大企業の方ともいろいろ接する機会もあるが、大企業の中にも、非常に革新的なアイデアをお持ちの方っていうのは、やっぱりいらっしゃる。企業の中で革新的なアイデアを出してる、または持っているポテンシャルがあっても、それを育ててあげる、部長さんであるとか、ある程度のデシジョンメーキングできる、パワーを持っている人たちが、上手についてあげる必要がある。一つ、身近な例といいますか、あるプロジェクターのキーデバイス、アメリカなんですけれども、キーデバイスを開発した人がいて、それが25年ぐらい前に発想したものが、何年もかかってもものにならないと、でもそれを代々の部長さん、またはそれをメンターにしてくれる社内のある地位を持った人たちが、そのプロジェクトを隠してでも育てていって、最後に大きな花を咲かせたっていう例もありますので、そういった社内においても、大きな企業の中においても、そういうメンターの存在、
また、そういう人たちの層の厚さというのが非常に大事だと思う。


●何かこう、批判してつぶれていくケースもあるかと思うのだが、今、アイデアを持った人たちにどういうメッセージを送りか、そして日本はもっと活力を持つために、どうすればいいか。

>>それぞれの、チャレンジしようとする人に対して言えることといえば、大きな企業の中に入って、あるリスクと、それから自分でスタートすることのリスクが、今の時代ほど非常に狭まって、ほとんど同じという、そういう時代はないんじゃないかなと思いますね。寄らば大樹の陰というのはあまり今は意味がないという。むしろスピード感が大事だという時代になってきてると思う。


●次々と新しいソフトウエアのアイデアが、今、インターネットの世界を変えてる中で、自分のアイデアで勝負するようになれば、大企業の中にいても、外にいても、同じぐらい、チャンスがあるということか。

>>まあ極端に言えばそんな感じですよね。もはやそういう状態になっていると思う。
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