読書「評価基準」評価される人と評価されない人の違い

人事の超プロが明かす評価基準: 「できる人」と「認められる人」はどこが違うのか (単行本)

人事の超プロが明かす評価基準: 「できる人」と「認められる人」はどこが違うのか (単行本)

評価基準と聞くと、管理職者が興味をもつ分野ではありますが、「どうやったら評価されるのか?」を考えている人にもヒントがある内容でした。

以下参考になりそうな箇所を抜粋。

評価される人と評価されない人の違い

コンピテンシー = 成果に繋がる行動、活躍する人に特徴的な行動や考え方。 会社が社員に求めている評価基準のことをコンピテンシーと呼ぶ。

会社の求めているコンピテンシーを理解し、求められる行動をするかどうかが評価されるか否か。

高い評価を得るには、自分の影響力を高めていく

  • 例えば、提供した価値の量=売上を高める。
  • 成果が数値で測りにくい職種の場合は、会社に与えた影響力を数値化する。
  • 今の自分ができる「価値提供」は何か?を考え行動する。

影響力を高めるポイント

  • 社内外の人的ネットワークの構築
  • パートナー、先生になる。
  • 「あなたの頼みなら…」といわれる存在に

行動や考えをどれだけ「見える化」できるか

評価する側、される側の双方が、自らの行動や考えを、より具体的に「見える化」していくことが必要。

  • 「わかってくれているはず・見てくれているはず」は、ありえないと心得ること。説明しないと理解されないという前提でアピールすることが必要。
  • 良い点と悪い点、双方をきちんと理解し、認める。
  • 評価シートは、読み手の読みやすさを重視して程良い分量にまとめる。
  • 勉強をしている姿勢・成長意欲を具体的に説明する。ただし、資格取得をアピールする際はストーリーが大切。
  • 業務改善・改革の提案をし、実行する。
  • 「働く目的」を顧客目線にする。
  •  疑問点や不満点は、貯めこまずに、早い段階でしっかりすべてを伝えること。



以下、所感

仕事とは、良い評価を得ることを目的にするものでもなくて、組織の活動に貢献して世の中に価値を提供していくことだと考えています。
ただ、努力し成果を出した結果、評価されるとその後のモチベーションも上がるものなので、組織の中で自分に何が求められているのかを考え、行動しくことも大切だと思っています。

会社の求めているコンピテンシーを理解し、求められる行動をするというのも大切です。組織が個人に求める動きと、実際の行動がずれていたりすると、自分ではめちゃくちゃ頑張っているつもりなのに評価されないと嘆いてモチベーション下がるというようなことも仕事をしているとあるかもしれませんが、嘆いて終わりだと勿体ない!

自分自身も過去に自分では、この方向だ!と思って頑張ったけど、今振り返ると、そこじゃないってところで、空回りして周りを混乱させたりしたこともあったので、そのような空回り状態になった時に、俺のことをわかってくれ!と思う前に、組織に求められている役割に自分を寄せていくことの重要さを学びました。

求められているコンピテンシーや役割とかはコミュニケーションをとれば、結構解決できることが多くて、コミュニケーションとる時間は作ろうと思えば作れるので、それらを上長や一緒に働く人に聞いて、目指す方向性を軸を作っていくと良いのではないでしょうか。(今は人を管理する立場なので、自分からも積極的にコミュニケーションとらなくてはいけないですが)



以下、書籍で紹介されているコンピテンシー。内容を読んで、割とどこの組織にも当てはまるような内容なんじゃないかなと感じました。

コンピテンシー

新人クラス

  1. 誠実な対応(長くつき合える人間か、育てるに値する人間か)
  2. ルール遵守(ビジネスパートナーとしての信用を得るための第一歩)
  3. マナー意識(いい人間関係を構築していく基礎があるか)
  4. チームワーク(チームで仕事をしていくための基本)
  5. 共感力(人の気持ちを察する力は、顧客ニーズを感じる力となる)
  6. 伝達力(「報・連・相」のすべてがプレゼン力の基礎になる)
  7. 継続力(プロジェクト成功のために必要不可欠な要素)
  8. 創造的態度・意欲(新しいことを受け入れて挑戦しているか)
  9. 情報収集(的確な判断をするには、情報を広く収集することが重要)
  10. 成長意欲・学習意欲(常に進化し続けられる人間か)

一人前クラス

  1. 状況把握・自己客観視(機を見て適切な行動を取れるか)
  2. 企画提案力(より効果的に企画を提案できるか)
  3. クオリティ(日々の品質向上を目指す姿勢が大事故を防ぐ)
  4. 主体的な行動(自ら考えて、動きをつくれるか)
  5. タフさ(ハードワークをやり遂げる心身の強さはあるか)
  6. ストレスコントロール(最悪の状況を乗り切る底力はあるか)

チーフクラス

  1. 柔軟な対応(想定外のことには機転を利かせて対処)
  2. カスタマー(顧客が真に求めるサービスを理解しているか)
  3. スペシャリティ(専門知識があるか?専門バカになっていないか)
  4. 異文化コミュニケーション(価値観の違う人とも仕事ができるか)
  5. プレゼンテーション(多くの人から、理解と共感を得られるか)
  6. 動機づけ(チームをやる気にさせる技量はあるか)
  7. 創造的能力(新しいアイデアを発案し、具現化しているか)
  8. 目標達成(何があってもプロジェクトの目標達成をしているか)
  9. 問題分析(力を注ぐべきポイントを見出す力があるか)
  10. 改善(業務の無駄をなくし効率化を図っているか)

課長クラス

  1. 傾聴力(自分より経験のない部下の話を最後まで聞けるか)
  2. プロフィット(コスト意識を持ち、常に採算を意識しているか)
  3. 計画立案(実現可能な行動計画を立て、リスクヘッジができているか)
  4. 進捗管理(ベンチマークを設け、進捗管理ができているか)
  5. 計数管理(自社の収益構造を把握し、業績を上げる適切な施策をしているか)
  6. 人材育成(部下のキャリアビジョンを把握し、能力開発支援をしているか)
  7. 解決案の提示(問題に対する適切な複数の解決案を導き出せるか)

部長クラス

  1. 目標設定(会社のビジョンや戦略に沿った年度目標を設定しているか)
  2. 人的ネットワーキング(社内外のキーパーソンを把握し影響力を得ているか)
  3. 人材発掘・活用(社内外から優れた人材を発掘し登用しているか)
  4. 理念浸透(経営理念の浸透をメンバーに働きかけているか)
  5. 戦略策定(ビジョン実現に向けて具体的な戦略を示しているか)
  6. 変革力(伝統や慣習にしばられずに斬新な取り組みをしているか)
  7. 説得力(相手から同意を取りつける交渉スキルがあるか)

役員クラス

  1. ビジョン策定(会社の3年後、5年後の姿を具体的に示しているか)
  2. 組織運営(鷹の視点で組織内の問題解決策を提示しているか)
  3. 業務委任(部下に仕事を任せ、より大局的な仕事をしているか)
  4. 決断力(材料がそろわなくても決断し、その責任を負う覚悟があるか)
  5. 信念(目上の人から反対されても信念を実行していく強さがあるか)

上記コンピテンシーの詳細を知りたい人は書籍を読んでみてください。

人事の超プロが明かす評価基準: 「できる人」と「認められる人」はどこが違うのか (単行本)

人事の超プロが明かす評価基準: 「できる人」と「認められる人」はどこが違うのか (単行本)

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