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【歴史戦 第15部 日韓合意の波紋(上)】
国連委発言の2日後に「遺憾」報じた朝日新聞 慰安婦誤報 自社への言及には触れず
鄒は日本政府が慰安婦問題を否定していると断じた上で「日本政府に第二次大戦中に何が起こったかを認識してほしい」と締めくくった。“歴史修正主義者”というレッテルを貼ろうとする中国の常套(じょうとう)手段だ。杉山がすぐに反論した。
「非常に残念なことにいずれの点においても日本政府として受け入れられるものではないだけではなく、事実に反することを発言されたと残念ながら申し上げざるを得ない」
杉山が発言している間、鄒はあきれたように首を振り、机の上のパソコンを閉じた。
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休憩中、鄒は日本政府への怒りを隠さなかった。
「安倍政権が発足してからこういうことは想定していた。だからこの3年間、国連の場では慰安婦問題について強い言葉が使われるようになっている」
対日審査を踏まえた委員会の最終見解は3月7日に発表される。鄒らの発言をみると、日本政府を強く批判する内容になる可能性が高い。それでも今回、日本政府が初めての試みとして慰安婦問題に関する事実関係を包括的に説明した意義は大きい。杉山は終了後、記者団にこう語った。
「誤解だと思われる点はさらに発信し、分からせる努力が一層必要だ」(敬称略)
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慰安婦問題に関する日韓合意から2カ月近くが経過したが余波は続いている。合意後の動きを追った。
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