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災害対策本部の撤去始まる 福島・富岡町
2月22日 20時30分

5年前の東日本大震災と東京電力福島第一原発の事故直後の状況が残されていた福島県富岡町の災害対策本部の部屋が、建物の改修に伴って撤去されることになり、22日からその作業が始まりました。
福島県富岡町の文化交流センターには、東日本大震災の直後、停電した役場に代わって町の災害対策本部が置かれ、原発の爆発で避難するまで対策の拠点になっていました。
部屋の中には、今も、町民の避難状況を記したメモや、避難のときに使ったマスクや防護服、それに、黒ずんだ炊き出しのおにぎりなどが残されていて、当時の緊迫した様子を伝えています。
しかし、富岡町では、この施設を今後の住民の帰還に向け交流の場として改修することを決め、22日から内部の撤去作業を始めました。町の職員など6人が、メモやおにぎりなどの放射線量を一つ一つ測定して袋に入れ運び出していました。
町では、これらを震災の記憶を伝える遺構として保管するほか、部屋の中の様子について、3次元のデータでコンピューターグラフィックスで立体的に再現して、防災教育などに役立てたいとしています。
富岡町の門馬健主事は「震災と原発事故の教訓を発信するための貴重な資料として丁寧に保存と検証を進めていきたい」と話していました。

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